中世以降の新プラトン主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/21 19:43 UTC 版)
「新プラトン主義」の記事における「中世以降の新プラトン主義」の解説
プロティノス、ポルピュリオス、プロクロスといった古代の新プラトン主義者はキリスト教徒にとっては異教徒であったが、キリスト教的中世の思想にも影響を与えた。 プロティノスやポルピュリオスの影響は、新プラトン主義の影響を受けたラテン教父アウグスティヌス、古代哲学と中世哲学の橋渡しとなった「最初のスコラ哲学者」と呼ばれるボエティウスらを通じてラテン世界へ伝達された:82。プロクロスも古代の新プラトン主義と中世哲学とをつなぐ媒介者となり、その影響は西欧中世全体に及んだ:82。プロクロス哲学をキリスト教神学に改変した偽ディオニュシオス文書が9世紀にラテン語訳されて重んじられたほか:82、プロクロスの『神学綱要』の抄録である『原因論』がアリストテレスの著作としてラテン語訳されたことによって中世アリストテレス主義に新プラトン主義的思考が注入されたからである:163。
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