三条小鍛冶宗近作御太刀
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/07 05:15 UTC 版)
太刀。(公財)占出山保存会所有。祇園祭の山鉾の一つ、占出山の御神体、神功皇后が佩く太刀。太刀について、占出山町文書によると、天保五年(1834年)、京都の洛北大原郷内野村に嵯峨天皇の劔を打った真守の作と伝わる古刀を持っていた山内玄達という人物が鍛刀旧跡近くの飯道大権現に古刀を奉納すべく研磨を依頼したところ、三条宗近の銘がでてきた。そこで、宗近作と名高い長刀鉾にちなみ、占出山の神功皇后宮に山内法橋玄達が奉納すると書かれている。平成30年の祇園祭山鉾連合会の調査報告書によると、「太刀は、京都の古刀の特色を有しており、刀に漢字2文字の銘を認め、見ようによっては「宗近」とも読める。また、件の奉納経緯の譚の信憑性は高い。しかし、もっとも宗近の在銘の基準作はほとんど皆無に近く、これを宗近の真作と認めるのは容易でない。」とされ、この太刀が三条宗近作の太刀であるかは分かっていない。なお、宵山で展示されている太刀は、山鉾巡行用の複製品(国の重要有形民俗文化財)で、実物は京都国立博物館に寄託されている。
※この「三条小鍛冶宗近作御太刀」の解説は、「三条宗近」の解説の一部です。
「三条小鍛冶宗近作御太刀」を含む「三条宗近」の記事については、「三条宗近」の概要を参照ください。
- 三条小鍛冶宗近作御太刀のページへのリンク