万民共有物の時代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/28 16:10 UTC 版)
ローマ法は、海は万民共有物であるとして、何人も海を所有することができないとした。中世に入りヨーロッパでは海の秩序確保のために沿岸国に警察権や裁判権を認めることもあったが、この時代には海そのものに対する国家の領有権はローマ法に基づき否定された。1493年、スペインとポルトガルはトルデシリャス条約を締結し、大西洋やインド洋への領有権を主張した。これに対し例えばエリザベス1世は海洋の自由を主張するなど、スペイン・ポルトガルの主張に対してイギリスとオランダは反発し、1588年にはスペインの無敵艦隊を撃破して両国の領有の主張を退けた。17世紀初めになるとイギリスとオランダは東インド会社を設立して広く海外交易をおこなった。
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