万有引力の法則からのgの推定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 16:14 UTC 版)
「地球の重力」の記事における「万有引力の法則からのgの推定」の解説
万有引力の法則から、質量m2の物体に働く地球の重力Fは以下の式で与えられる。 F = G m 1 m 2 r 2 = ( G m 1 r 2 ) m 2 {\displaystyle F=G{\frac {m_{1}m_{2}}{r^{2}}}=\left(G{\frac {m_{1}}{r^{2}}}\right)m_{2}} ここで、r は地球の中心から物体までの距離、m1は地球の質量である。 さらに、運動方程式より以下のように書ける。 F = m 2 g {\displaystyle F=m_{2}g\,} 上記2つの式を比較すると、次の式が得られる。 g = G m 1 r 2 {\displaystyle g=G{\frac {m_{1}}{r^{2}}}} 海面での重力による加速度gを得るためには、この式に重力定数Gと地球質量m1、地球半径r の値を代入すればよい。 g = G m 1 r 2 = ( 6.6742 × 10 − 11 m 3 k g − 1 s − 2 ) 5.9736 × 10 24 k g ( 6.37101 × 10 6 m ) 2 = 9.822 m s − 2 {\displaystyle g=G{\frac {m_{1}}{r^{2}}}=(6.6742\times 10^{-11}\ \mathrm {m} ^{3}\ \mathrm {kg} ^{-1}\ \mathrm {s} ^{-2}){\frac {5.9736\times 10^{24}\ \mathrm {kg} }{(6.37101\times 10^{6}\ \mathrm {m} )^{2}}}=9.822\ \mathrm {m} \ \mathrm {s} ^{-2}} この式により得られたgの値は、おおよそ測定値と一致する。誤差は、上述したいくつかの因子によるものである。 この計算で用いたm1とrの値にはかなりの誤差があり、Gの値も正確に測定するのはかなり難しい。 逆にG、g、rの値が既知であれば、地球の質量m1が推定できる。この方法は、ヘンリー・キャヴェンディッシュによって用いられた。
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