一族の滅亡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 16:51 UTC 版)
後にヘーラクレースは妻のデーイアネイラをトラーキースに残し、オイカリアを征服して、エウリュトスとその息子たちを殺し、イオレーを捕虜とした。そしてエウボイアのケーナイオンでゼウスに犠牲を捧げるためリカースをトラーキースに遣わし、服を取りに行かせた。しかしリカースはデーイアネイラにイオレーのことを話したため、デーイアネイラはヘーラクレースの愛を疑い、ネッソスの血を服に塗り、リカースに持って行かせた。これを着たヘーラクレースはヒュドラーの毒で瀕死となり、息子のヒュロスに自分の火葬と、イオレーを妻とすることを命じ、オイテー山上で火葬されて神となった。 ソポクレースの悲劇『トラキスの女たち』では、捕虜となったイオレーはリカースによってトラーキースのデーイアネイラのところに送られた。セネカの悲劇では、イオレーはヘーラクレースがエウリュトスを殺すのを目撃したとされ、捕虜となったイオレーはデーイアネイラのところに送られた。またヒュギーヌスによると、ヘーラクレースが後にオイカリアを征服したとき、イオレーはヘーラクレースに自分が見ている前で両親を殺してほしいと願った。そこでヘーラクレースはイオレーの前でエウリュトスを殺し、イオレーはそれに耐えた。その後イオレーはデーイアネイラのところに送られた。
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