ヴァン・デル・ガルデとの裁判
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/15 03:21 UTC 版)
「ザウバー」の記事における「ヴァン・デル・ガルデとの裁判」の解説
裁判の結果、スイスとオーストラリアでの裁判はヴァン・デル・ガルデ側が勝訴。判決では「被告(ザウバー)は、ヴァン・デル・ガルデ氏がザウバーのレースドライバーの1人として2015年のF1シーズンに参加する権利を奪う一切の行為を控えなければならない」と発表された。カルテンボーンは「今回の判決にがっかりしています。(中略)われわれが指名した2人のドライバー仕様にあつらえたマシンに準備が整っていないドライバーを乗せることでチームやコース上にいる他のドライバーの安全を危険に晒すようなことはできません」と反論しているが、この弁護に対しては元F1ドライバーのヤン・ラマースなどから見当違いと批判された。ザウバーは望みを賭けて控訴したがその後棄却され、これによりエリクソンとナッセのどちらかがシートを失うことが決まってしまった。その後もヴァン・デル・ガルデのスーパーライセンスの申請書類にサインを拒否するなどして拒み続けたが、ついにはザウバーがヴァン・デル・ガルデがドライブする権利を妨害しているとして法廷侮辱罪にあたると審議され、ザウバーの資産差し押さえやカルテンボーンが逮捕されるのではという危機に発展してしまう。 しかし、バーニー・エクレストンやペーター・ザウバー、その他支援者の仲介によりこの件は最終的にザウバー側がヴァン・デル・ガルデ側に違約金として1500万ユーロ(日本円にして約19億円)を支払うことで合意し、ヴァン・デル・ガルデはザウバーとの契約を解除し2週間近く続いた騒動に一応の解決を迎えた。 この訴訟騒動についてカルテンボーンは、責任を取っての辞任について聞かれて「それは考えていません」と話しているほか、実刑判決が下ることを恐れていたことも話している。 ヴァン・デル・ガルデはこの一連の騒動に対し、「F1での僕の未来はおそらく終わりだ」と辛い胸中を語った他、「僕のスポンサーたちは2015年シーズンに関連したスポンサー料を全額、2014年の前半にザウバーに支払い済みだ。僕のスポンサーの前払い金によってチームは2014年に生き残ることができたんだ」と裏事情を暴露。ここ2年のザウバーの資金難ぶりが全世界に向けて発信されてしまった。
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