ヴァルカン海軍原子炉試験施設
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/08 17:16 UTC 版)
「ドーンレイ」の記事における「ヴァルカン海軍原子炉試験施設」の解説
ヴァルカン海軍原子炉試験施設(The Vulcan Naval Reactor Test Establishment、NRTE、かつては HMS Vulcan)は、イギリス海軍潜水艦隊によって運用される原子力推進プラントのプロトタイプの試験を行う国防省の施設。かつては海軍本部原子炉試験施設(Admiralty Reactor Test Establishment, ARTE)として知られていた。英国原子力公社ドーンレイ原子力開発施設の敷地内に設けられている。 40年以上にわたり、ヴァルカンはイギリス海軍の核推進プログラムの礎石であった。4世代にわたる原子炉炉心の運用の試験と実証を行い、現在は第5世代の試験を行っている。ヴァルカンの原子炉は、動作時間、検査システム、運用手順及び安全性の点で作戦潜水艦用原子炉をリードしている。 イギリス海軍向けの原子炉プラントの全てを設計・調達したロールス・ロイスは、イギリス国防省に代わってヴァルカンを運営した。ロールス・ロイスは約280人の職員を雇用し、これら職員は少数のイギリス海軍スタッフに統率されていた。ヴァルカンで開発された原子炉にはPWR1とPWR2がある。 2011年、国防省は、現行の一連のテストが終了する2015年以降に、ヴァルカンを段階的に縮小または閉鎖すると発表した。新しい原子炉設計におけるコンピューターモデリングと信頼性により、実物でのテストはこれ以上は不要であるという。ヴァルカンの諸施設が不必要になった際の解役費用は、核廃棄物の処分を含めて、2005年時点で21億ポンドと試算されている
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