レ・ミル ― 自由の列車
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「レ・ミル収容所」の記事における「レ・ミル ― 自由の列車」の解説
約8か月にわたる奇妙な戦争の後、1940年5月10日、ドイツ軍はオランダ、ベルギー、ルクセンブルク、次いでフランスに侵攻した。6月14日にパリ陥落、6月22日に独仏休戦協定が締結された。 6月21日、詩人・劇作家のヴァルター・ハーゼンクレーバーがバルビツール酸系薬剤を飲んで服毒自殺した。ドイツ軍がレ・ミル収容所を空襲した直後で、みな、差し迫る危険に怯えきっていた。ゴリュション大尉は、このとき、抑留者2,500人を解放する決断を下した。レ・ミル駅からバイヨンヌに向かう列車に乗せる計画を立てたのである。この定員の2倍以上の「乗客」を乗せた「自由の列車」は6月22日にレ・ミル駅を出発し、カルカソンヌ経由でバイヨンヌに向かった。バイヨンヌ港には船が用意されていたが、まもなくドイツ軍が到着するという報告を受けて、急遽、内陸部のルルドに引き返した。独仏休戦協定が締結されたのを知ったのはこのときであり、バイヨンヌを含む大西洋沿岸部は、ドイツ軍の占領地域(フランス語版)のうちでも禁止地域(フランス語版)とされたのである。 こうした解放の経緯は、セバスティアン・グラル(フランス語版)監督により1995年に『レ・ミル(フランス語版) ― 自由の列車』として映画化された。ゴリュション大尉(映画ではペロション司令官)を演じたのはジャン=ピエール・マリエール、リオン・フォイヒトヴァンガー役はリュディガー・フォーグラー、ほかにフィリップ・ノワレ、クリスティン・スコット・トーマス、ティッキー・オルガド、フランソワ・ベルレアン、フランソワ・ペロー(フランス語版)らが出演し、音楽はアレクサンドル・デスプラである。
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