レイフの探検
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/09 07:24 UTC 版)
「グリーンランド人のサガ」の記事における「レイフの探検」の解説
レイフ・エリクソンはビャルニが発見した陸地に興味を示し、彼から船を買う。35人の乗組員を雇い、父エイリークに西方への航海のリーダーになって欲しいと頼む。しかしエイリークは乗り気ではなく、加齢を理由に一旦断るが最終的に折れる。船に乗り込む前に乗馬が転んでエイリークは落馬し、足を負傷する。これを凶兆と考えたエイリークは「今住んでいる土地より多くの土地を発見することはわしには望めなくなった」と言い、かわりにレイフが探検を指揮することになる。 ブラッターヒルズから出帆したレイフと乗組員はビャルニが先に見つけた島々を発見するが、見つけた順番は逆だった。最初に彼らは氷に覆われた陸地にたどり着き、上陸してあまり魅力的な土地ではないと判断する。レイフはこの島をヘッルランド(Helluland、平石の国)と名付けた。さらに航海を続け、森と白い砂浜の陸地を発見した。この島にマルクランド(Markland、森の国)と名づけ、錨をあげた。 その後、北東の風に乗って2日間航海を続け、ついに定住しやすそうな陸地を発見した。地味がとてもよく、冬に霜も降りないので家畜の飼葉に苦労する心配もなさそうだった。彼らはここで冬越えをすることに決めた。 レイフたちは土地を探検し、ブドウを見つけた。このヴィンランドのブドウに関する記述は大いに熟考を要する。彼らが野生のブドウを大量に見つけられるほど南下したとは考えにくい。一方でブレーメンのアダムは11世紀にヴィンランドのブドウについて言及しているので、ブドウの話がつくり話だとしたらかなり古い段階で作られたものである。「ブドウの木を切った」という記述から見て、ノース人はおそらくブドウにあまり見慣れていなかったのだろう。彼らが他の果物、たとえばグーズベリー(古ノルド語:vínber、「ワインの実」の意)をブドウと間違えたことも大いに有り得る。レイフはこの土地をヴィンランド(ワインの国)と名付けた。グリーンランドの帰途に着く途中、レイフは難破したノース人の一団を救いだす。このことから、彼は幸福なレイフ(Leifr heppni)と呼ばれるようになった。
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