ルイ14世が見たクラバット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 05:10 UTC 版)
「ネクタイ」の記事における「ルイ14世が見たクラバット」の解説
16世紀半ばになり、ヨーロッパでは巨大なレースのひだ襟が流行し、その流行が終わった17世紀にネクタイの原型が現れたとされている。フランス語などではネクタイをクラバット(Cravate)と呼ぶ。ルイ14世に雇われたクロアチアの兵士 (Croats (military unit)) が首に巻いていたクラバット(Cravat)がきっかけでフランスでこれが大流行したとされている。 クロアチアの兵士は無事な帰還を祈って妻や恋人から贈られたスカーフを首に巻いていたが、一説によるとそれを見たルイ14世が興味を示し、側近の者に「あれは何か」と尋ねたところ、側近の者は(スカーフについてではなく)クロアチアの兵士について尋ねられたと勘違いし、「クロアチア兵(クラバット)です」と答えたため、その布をと呼ぶようになったという逸話がある。しかし、この説には14世紀にはすでにフランスでcravateという語は使われていたという反論がある。 どちらにせよ、1660年ごろに人気のあったクラバットは、単に幅広のネッカチーフを首に巻いたものに過ぎなかった。 さらに18世紀は男性服の歴史の集大成と言える時代とされているが、ネクタイは現代に比べると色も形も結び方もほぼ変化がなく個性的なものは見られなかった。
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