ユーフラテス川の流量
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/04 14:20 UTC 版)
「ユーフラテス川」の記事における「ユーフラテス川の流量」の解説
ユーフラテス川の水の大部分は降水と雪解け水の形で供給され、その結果として4月から5月にかけて流量(英語版)のピークを迎える。この2ヶ月間の流量はユーフラテス川の年間流量の36パーセントを占め、60-70パーセントとする出典も存在する。そして夏と秋には流量は少ない。20世紀初頭から半ばにかけてのユーフラテス川の年間自然水量の平均は、ケバンでの測定で20.9立方キロメートルであり、ヒート(英語版)での測定では36.6立方キロメートル、ヒンディヤ(英語版)での測定では21.5立方キロメートルである。しかし、このような平均値は年間流量の変動が大きいことを隠してしまう。シリア・トルコ国境のすぐ北にあるビレジク(英語版)では、少ない年では1961年の15.3立方キロメートル、多い年では1963年の42.7立方キロメートルという計測結果がある。 このようなユーフラテス川の流量を決定する環境は1970年代の最初のダム建設以来劇的に変化している。1990年以降に収集されたユーフラテス川の流量に関するデータは、ユーフラテス川に建設された多数のダムと、灌漑用水の増加の影響を示している。1990年以降のヒートの平均水量は3立方メートル毎秒減少しており、年間当たりでは11.2立方キロメートル減少している。季節的変動も同様に変化を被った。1990年以前のヒートでの最大流量の記録は毎秒7,510立方メートルであるが、1990年以後では毎秒2,514立方メートルに過ぎない。ヒートでの最小流量は比較的変化が少なく、1990年以前の毎秒55立方メートルからその後、毎秒58立方メートルに上昇した。
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