モデルK(1903年–1943年)
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「スタインウェイ・バーティグランド」の記事における「モデルK(1903年–1943年)」の解説
モデルKとも呼ばれるスタインウェイ・バーティグランドはスタインウェイの製作責任者ヘンリー・ジーグラー(Henry Ziegler)によって設計され、1903年に500米ドル(2020年時点の$13,943と同等)の価格で発表された。鋳鉄フレームの最上部に表示された「バーティグランド」という名称は、スタインウェイのその当時の品ぞろえと比較したこの楽器の大きさを反映している。52インチ(132 cm)という高さは、1894年に発表された高さ54.3インチ(138 cm)の「アップライト(直立)グランド」(ニューヨークではモデルI、ハンブルクではモデルR)よりも小さかったが、49インチ(125 cm)モデル(後にモデルVとなった)よりも大きかった。 『ニューヨーク・トリビューン』誌に掲載された1910年の広告は、このピアノを「20世紀の科学研究と音楽面での成長の具現化」と形容した。グスタフ・マーラーは、彼が「全ての面において音楽家の要求を満たすアップライトピアノを作ることができるとは想像したこともなかった」と述べた。 アメリカのモデルKは1930年に大恐慌の結果として製造が中止されたが、ハンブルク工場はこのモデルの生産を続けた。1930年代までには「バーティグランド」という用語はハンブルク製ピアノの鉄骨の鋳造から消え、手塗りのコメント「Erzeugnis der Steinway-Werke Hamburg-Altona(ハンブルク=アルトナ・スタインウェイ工場の製品、の意味)」に置き換わった。ハンブルクにおける生産は、ハンブルク・スタインウェイ工場が1943年の連合国の空襲の頃に戦争に関連する生産のために占有されるまで続いた。空襲では工場の記録の全てが破壊された。
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