メリットと課題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/08/10 19:44 UTC 版)
「比推力可変型プラズマ推進機」の記事における「メリットと課題」の解説
一般に電気推進において、投入される電力が一定ならば、推力と比推力は反比例の関係になる。VASIMRではプラズマ生成と再加熱のセクションが分離していることから、電力投入の調整により推力と比推力のバランスを自在に制御できる。即ち、ミッションのあらゆる状況でエンジンの性能を最適化できる、ということである。VASIMRの最終的な目標では、比推力を3,000秒から5万秒まで変化させる。また、上記のように無電極のシステムであるから、寿命の制限を低減することが可能である。 VASIMRの開発において問題となるのは、磁場中でのプラズマの複雑な挙動である。ヘリコン・プラズマ自体の特性がいまだよく分かっていないため、この物理的な現象、加速に適した条件を見つけ出さなければならない。推進性能を確保するためには、より高密度のプラズマを生成し、効率的に加熱する必要がある。また、その原理上、VASIMRのプラズマは1回のアンテナ通過で十分なエネルギーを受け取らなければならない。
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