ミレニアム事業
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/04 00:56 UTC 版)
「スピンネーカー・タワー」の記事における「ミレニアム事業」の解説
1995年にポーツマス市議会および英国国防省がガンウォーフ地域を民間の開発事業者に入札させ、3千年紀開始を祝うミレニアム・タワーの建設に意欲を示したバークレー・グループが契約を勝ち取った。これはナショナル・ロッタリーの配当金を用いて英国にランドマークを建設する「ランドマーク・ミレニアム・プロジェクト」を推進する政府機関、ミレニアム・コミッションが主導する「英国の業績と野望のための永続的な記念建造物の建築」計画としてあった12構想のうちの1つであった。その計画について、経済的成功を収める見通しが立っていないことから周囲から否定的な見方がなされていたが、当初の計画にアウトレットの建設を加えたバークレー・グループは、ガンウォーフ地域の大規模な再開発について市議会からの承認を得て、ナショナル・ロッタリーの配当金4,000万イギリス・ポンドの資金を受理した。ミレニアム事業の一環として、歴史的な海軍の造船所や船、信号所などといったかつての港町としてのたたずまいを残しながら、ポーツマス・ハーバー駅(英語版)の南側のドックを中心に1.5億イギリス・ポンドを費やし、アウトレット・ショッピングセンターのガンウォーフ・キーを含む複合商業エリア、ポーツマス・ハーバー・ルネサンスを完成させた。しかしながら、ミレニアム記念のために建設が予定されていたポーツマス・ミレニアム・タワーという名称のタワーに関しては十分な建設資金を得られず、建設計画の度重なる遅れによって2001年内の完成を間に合わせることが出来なかった。結果的に2001年11月から2005年10月までの4年間を建設に要し、のちにスピンネーカー・タワーと改称された。当初のタワー建設費用としてバークレー・グループはナショナル・ロッタリーからの資金3,000万イギリス・ポンドに加えて900万イギリス・ポンドを負担する予定であったが、1998年にはタワーの経済効果が不鮮明であったがために300万イギリス・ポンドにまで負担額を削減した。最終的な建設資金は3,560万イギリス・ポンドで、国庫を資金源とはせず、うち約1,100万イギリス・ポンドを税納でまかなっている。一連の建設費用をとりまく論争によって、建設の決定がなされた当時に市議会における労働党のリーダーを勤めていた政治家は引責辞任している。
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