マリナー木星・土星計画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/26 03:35 UTC 版)
「グランドツアー計画」の記事における「マリナー木星・土星計画」の解説
1972年初頭に「マリナー木星・土星計画」(Mariner Jupiter-Saturn project)が承認され、この計画で使用される2機の探査機の費用は、それぞれ3億6千万ドル以下と見積もられた。探査機はJPLが製作し、運用可能期間は4つの外惑星の探査という当初の計画と同じとされたが、費用を抑えるために、探査対象は木星と土星のみに絞られた:263。 この計画では、木星と土星、および土星の衛星タイタンの探査が予定されていた。タイタンは、太陽系内にある衛星の中で唯一大気を持つ天体であり、フライバイにより、その大気の密度・組成・温度など、他の天体では入手できない情報を収集できることが期待された。 この計画では2つの軌道が選ばれた。1つは"JST"で、木星・土星・タイタンの探査を行い、タイタンでフライバイを行うように設計された。もう1つは"JSX"で、JSTのバックアップとなる軌道である。JSXはJSTの後に各惑星に接近し、JSTが成功した場合はJSXはグランドツアーを行い、JSTが失敗した場合にはJSXがタイタンでのフライバイを行うこととした。 打ち上げの数か月前の1977年3月、NASAはこの計画の独立した名称を決めるコンペを行い:269、「ボイジャー計画」に決定された。
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