マニフェストデスティニーとは? わかりやすく解説

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マニフェスト‐デスティニー【Manifest Destiny】

読み方:まにふぇすとですてぃにー

明白な運命の意》1840年代アメリカ合衆国西方への領土拡張正当化するために使用されスローガン

「マニフェスト‐デスティニー」に似た言葉

マニフェスト・デスティニー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/23 01:25 UTC 版)

1872年に描かれた「アメリカの進歩」。女神の右手には書物と電信線が抱えられており、合衆国が西部を「文明化」という名の下に征服しようとする様子を象徴している。背後には1869年に開通した大陸横断鉄道も見える。
地図に描かれたテキサス州、オレゴン州、カリフォルニア州。1846年のもの。

マニフェスト・デスティニー英語: Manifest Destiny)とは、元々はアメリカ合衆国西部開拓を正当化する標語であった。「明白なる使命」や「明白なる運命」、「明白な天命」、「明白なる大命」などと訳出される。「文明は、古代ギリシアローマからイギリスへ移動し、そして大西洋を渡ってアメリカ大陸へと移り、さらに西に向かいアジア大陸へと地球を一周する」という、いわゆる「文明の西漸説」に基づいたアメリカ的文明観である[1]

概要

1845年ジョン・オサリヴァンが用いたのが初出である。この際は、合衆国のテキサス共和国の併合を支持する表現として用いられ、のちに合衆国の膨張を「文明化」・「天命」とみなしてインディアン虐殺、西部侵略を正当化する標語となっていった。19世紀末に「フロンティア」が事実上消滅すると、米西戦争米墨戦争米比戦争ハワイ諸島併合など、合衆国の帝国主義的な領土拡大や、覇権主義を正当化するための言葉となった。

イギリスの帝国主義政治家ジョゼフ・チェンバレンも「マニフェスト・デスティニー」の語を使用し、「アングロ・サクソン民族は最も植民地経営に適した民族であり、アフリカに文明をもたらす義務を負っている」と語っている[2]

出典

  1. ^ 戦後日米関係とアメリカの文化外交松田武、『国際問題』No. 578、2009年2月
  2. ^ 坂井(1967) p.173

参考文献

関連項目



マニフェストデスティニー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 02:56 UTC 版)

カール・フレドリックス」の記事における「マニフェストデスティニー」の解説

変形インプラントDDT

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マニフェスト・デスティニー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/09/14 17:06 UTC 版)

ジャクソン流民主主義」の記事における「マニフェスト・デスティニー」の解説

これはアメリカ人にはアメリカ西部治めるべき使命があり、大西洋から太平洋までの北アメリカ全て管轄内に入れるべきと言う信条であった。しかし、自由の土地信奉するジャクソン支持者、特にマーティン・ヴァン・ビューレンは、合衆国内に奴隷制拡大することを避けるために拡張制限すべきと主張した

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マニフェスト・デスティニー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/31 09:37 UTC 版)

ジョン・オサリヴァン」の記事における「マニフェスト・デスティニー」の解説

「デモクラティック・レビュー」1845年7月8月号で、オサリヴァンは「併合」と題する随筆掲載しテキサス共和国アメリカ合衆国加盟させることを求めたアメリカ合衆国上院では奴隷州の数が増えることと、メキシコとの戦争関心事になっていたので、テキサス併合長く議論対象になっていた。1845年初期議会併合票決したが、テキサスはこれをまだ受け入れておらず。反対者依然として併合阻止期待していた。オサリヴァン随筆では、「今はテキサス併合対す反対止める時である」と呼びかけていた。「毎年100万単位人口増えているこの国の自由な発展のために、神の摂理割り当てられたこの大陸全体広がるという明白な使命(マニフェスト・デスティニー)」と書いて、アメリカ合衆国北アメリカ大陸全体広がるという天から負託受けていると論じたテキサスはそれから間もなく併合されたが、オサリヴァンが「マニフェスト・デスティニー」という言葉初め使ったときは、それほど注目集めなかった。 オサリヴァン2度目にこの言葉使ったときは大きな影響与えた。「ニューヨーク・モーニング・ニューズ」1845年12月27日版に掲載されコラムで、イギリスとの間に続いていたオレゴン・カントリー境界に関する論争について触れた。 (オレゴン・カントリー領有は)神の摂理偉大な自由の実験発展のために我々に与えられ連邦自治政府が我々に信託したこの大陸全体広がり所有するために、我々の明白な使命権利よるものである。 すなわち、オサリヴァンは神(摂理)がアメリカ合衆国に、北アメリカ大陸全体共和制民主主義偉大な自由の実験)を広げる使命与えた考えたイギリス民主主義広め目的オレゴンを使うのではないので、この領土対すイギリスの領有主張尊重されるきでない考えた明白な使命道徳的な考え(高い法)であり、国際法調停含めその他の考慮事項超越すべきと信じた。この使命中にカナダ東部含めないことを明らかにし、1840年代二国間緊張緩和すべく努めたオサリヴァン当初抱いた明白な使命考え方では、力による領土拡大要求していなかった。アメリカ式民主主義拡大避けられないことであり、白人(すなわちアングロサクソン人)が新し領域移民すれば、軍事的行動無しにそれが起こるものだと信じた1846年米墨戦争に進むことは認めなかったが、その結果両国にとっての恩恵になると考えようになったオサリヴァン言葉1840年代に特に人民人気を得るようになった感情標語与えたが、この考え方自体新しいものではなかった。オサリヴァン自身が既にこのような考え表明しており、特に1839年には「将来性のある偉大な国」という題の随筆書いていた。マニフェスト・デスティニー概念創出した者ではないが、最初期提唱した者の一人だった。 オサリヴァン当初この新しキャッチフレーズ作ったことに気づいていなかった。ジェームズ・ポーク政権野党であるホイッグ党がそれを批判した後で人気が出るようになった1846年1月3日アメリカ合衆国下院議員ロバート・ウィンスロップが議会で「拡張へのマニフェスト・デスティニーの権利普遍的なヤンキーの国を除いて、どの国にも存在するとは認められないと言って揶揄した。この批判にも拘わらず民主党はこの言葉取り込んだ素早く取り込まれたので、オサリヴァン最初に発言したことが忘れられた。歴史家ジュリアス・プラットが1927年にこの言葉オサリヴァン始まった結論付けて初めその事実が固められた。

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