マツヤ国での潜伏
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/18 04:57 UTC 版)
十三年目のパーンダヴァは、マツヤ国のヴィラータ王の元でそれぞれ正体を隠して暮らすが、アルジュナは女装してブリハンナラー(ブリハンナダー)を名乗り、王女らの舞踊の教師役となる。これはアルジュナが天界で舞踊を学んだことと、アプサラスであるウルヴァシーから受けた呪いを利用した変装であった。ウルヴァシーは、天界で修行するアルジュナに求婚するも断られ、それに怒って性的不能となる呪いをかけたのである。しかしインドラ神により、その期間は一年に縮められ、しかも自由に時期を選ぶことができたため、アルジュナはそれを十三年目にあてた。マツヤ国の将軍・キーチャカは王妃の侍女として働いていたパーンダヴァの妻ドラウパディーにしつこく肉体関係を迫ったことで怒りを買い、ビーマに殺されてしまう。これを聞いたドゥルヨーダナは、強力な将軍キーチャカが死んだと聞き、家畜を奪うためにマツヤ国へと攻め入った。(※強力なキーチャカを殺害したのはパーンダヴァに違いないと考え、正体を暴いてもう十二年間森へ追放するため、軍を向かわせたとするバージョンも存在する。これに対し、パーンダヴァは立ち上がり、アルジュナ以外の四人は、マツヤ国の戦士らと共に戦車を操って迎撃に向かう。残ったアルジュナは、ウッタラー王子の御者として、カウラヴァの強力な戦士たち、ドゥルヨーダナ、カルナ、ドローナ、クリパ、アシュヴァッターマンらと対峙する。怯えるウッタラー王子を宥めながら、森へ隠しておいたガーンディーヴァや箙を取り返し、アルジュナは一人で退け、その衣を奪い勝利する。この時点で約束の十三年目は過ぎており、アルジュナたちは正体を明かす。ヴィラータ王は感謝の印として自らの娘ウッタラーをアルジュナの嫁にと申し出るが、アルジュナはウッタラー王女が教え子であることを理由に断り、自分の息子のアビマニュの嫁にもらい受ける。
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