マックス・フォン・シドー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/31 15:09 UTC 版)
マックス・フォン・シドー Max von Sydow |
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第69回カンヌ国際映画祭(2016年)
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本名 | Max Carl Adolf von Sydow | ||||||||||||||||
生年月日 | 1929年4月10日 | ||||||||||||||||
没年月日 | 2020年3月8日(90歳没) | ||||||||||||||||
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死没地 | ![]() |
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国籍 | ![]() ![]() |
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職業 | 俳優 | ||||||||||||||||
ジャンル | 映画、テレビドラマ、舞台 | ||||||||||||||||
活動期間 | 1949年 - 2018年 | ||||||||||||||||
配偶者 | Christina Olin(1951年 - 1996年) Cathrine Brelet(1997年 - ) |
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主な作品 | |||||||||||||||||
『第七の封印』(1957年) 『野いちご』(1957年) 『魔術師』(1958年) 『処女の泉』(1960年) 『鏡の中にある如く』(1961年) 『偉大な生涯の物語』(1965年) 『ハワイ』(1966年) 『エクソシスト』(1973年) 『コンドル』(1975年) 『タタール人の砂漠』(1976年) 『フラッシュ・ゴードン』(1980年) 『勝利への脱出』(1981年) 『コナン・ザ・グレート』(1982年) 『ネバーセイ・ネバーアゲイン』(1983年) 『ハンナとその姉妹』(1986年) 『ペレ』(1987年) 『レナードの朝』(1990年) 『愛の風景』(1992年) 『ジャッジ・ドレッド』(1995年) 『マイノリティ・リポート』(2002年) 『潜水服は蝶の夢を見る』(2007年) 『シャッター アイランド』(2010年) 『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』(2011年) 『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015年) |
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マックス・フォン・シドー(Max von Sydow、本名: Max Carl Adolf von Sydow, 1929年4月10日 - 2020年3月8日 )は、スウェーデン、フランスの俳優。
来歴
スウェーデン、スコーネ県ルンド出身。父は民族学の教授、母は教師[1]。
裕福な家庭に生まれ、9歳からドイツ語と英語を学び、ルンド大聖堂学校に通った。10代の時に友人と演劇協会Sceniaというアマチュア劇団を立ち上げ、これは現在もルンド大聖堂学校に由緒ある学生会のひとつとして残っている。後にストックホルムの演劇学校で学び、在学中の1949年に映画デビューした。1954年にスウェーデン王立文化賞を受賞し、1955年にイングマール・ベルイマンと出会うと、以降彼の作品の常連となった。1965年の『偉大な生涯の物語』でアメリカに進出する。ドラマ、アート系からハリウッドで撮られる超大作やSFまで、100以上の映画やテレビシリーズに出演している。
1973年の『エクソシスト』で当時44歳にもかかわらず老齢のメリン神父を演じ一躍知名度を上げた。
1987年の『ペレ』でアカデミー主演男優賞にノミネートされた。
2005年、フランス文化省の芸術文化勲章を受章。
2012年、レジオンドヌール勲章を受章。
2016年のHBO『ゲーム・オブ・スローンズ』で、プライムタイム・エミー賞・助演男優賞(ドラマ・シリーズ部門)にノミネートされた。
2020年3月8日(現地時間)、フランス・プロヴァンスにある自宅で死去した[2]。満90歳没。家族の要望により死因は公表されていない[3]。
私生活
1951年8月1日にスウェーデン人の女優クリスティーナ・オーリン(Christina Inga Britta Olin、1926年 – 1998年)と結婚し、2人の息子を儲けるが、1979年2月26日に離婚。1997年4月30日にプロヴァンスでフランス人の映画プロデューサー Catherine Brelet と再婚。2002年にフランス市民権を取得し、スウェーデン市民権を放棄した[4]。ルーテル派として厳格に育てられたが、本人は不可知論者である[5]。
主な出演作品
映画
公開年 | 邦題 原題 |
役名 | 備考 | 日本語吹替 |
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1951年 | 令嬢ジュリー Fröken Julie |
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1957年 | 第七の封印 Det sjunde inseglet |
騎士アントニウス・ブロック | ||
野いちご Smultronstället |
ヘンリク・アケルマン | |||
1958年 | 女はそれを待っている Nära livet |
ハリー・アンダーソン | ||
魔術師 Ansiktet |
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1960年 | 処女の泉 Jungfrukällan |
テーレ | ||
1961年 | 鏡の中にある如く Såsom i en spegel |
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1962年 | すばらしい世界旅行 Nils Holgerssons underbara resa |
父親 | ||
冬の光 Nattvardsgästerna |
ヨナス | |||
1965年 | 偉大な生涯の物語 The greatest story ever told |
イエス | 山本學 | |
メキシコで死ね The Reward |
スコット・スウェンソン | |||
1966年 | さらばベルリンの灯 The Quiller Memorandum |
オクトーバー | ||
ハワイ Hawaii |
アブナー・ヘール | 家弓家正 | ||
1967年 | アンネ・フランクの日記 The Diary of Anne Frank |
オットー・フランク | テレビ映画 | |
1968年 | 狼の時刻 Vargtimmen |
ヨハン | 羽佐間道夫 | |
ベルイマン監督の 恥 Skammen |
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1969年 | 沈黙の島 En passion |
アンドレアス | ||
1970年 | クレムリンレター/密書 The Kremlin Letter |
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ナイトビジター The Night Visitor |
サレム | 外山高士 | ||
1971年 | 移民者たち Utvandrarna |
カール・オスカー | ||
愛のさすらい Beröringen |
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1973年 | エクソシスト Exorcist |
ランカスター・メリン神父 | 松村彦次郎(TBS版) 久米明(日本テレビ版) 石森達幸(ソフト版) |
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1974年 | ステッペンウルフ 荒野の狼 Steppenwolf |
ハリー | ||
1975年 | コンドル The three days of the Condor |
ジョベア(殺し屋) | 横森久(テレビ朝日旧版) 家弓家正(テレビ朝日新版) |
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SF最後の巨人 The Ultimate Warrior |
バロン | 久米明 | ||
1976年 | 獣人2 Cuore di cane |
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ローマに散る Cadaveri eccellenti |
リケス最高裁長官 | |||
フォックストロット Foxtrot |
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タタール人の砂漠 Il deserto dei tartari |
ホルティス大尉 | |||
さすらいの航海 Voyage of the Damned |
シュレーダー船長 | 内藤武敏 | ||
1977年 | エクソシスト2 Exorcist II: The Heretic |
ランカスター・メリン神父 | 松村彦次郎 | |
外人部隊フォスター少佐の栄光 March or Die |
マルノー | |||
1978年 | ブラス・ターゲット Brass Target |
シェリー・マーティン・ウェバー | 家弓家正 | |
1979年 | ハリケーン Hurricane |
ダニエルソン医師 | 西田昭市 | |
1980年 | SFデス・ブロードキャスト La mort en direct |
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フラッシュ・ゴードン Flash Gordon |
ミン皇帝 | 加藤精三(日本テレビ版) 小林清志(テレビ朝日版) |
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1981年 | 勝利への脱出 Victory |
カール・フォン・シュタイナー | 中村正 | |
バラの刻印 She Dances Alone |
本人役 | |||
1982年 | コナン・ザ・グレート Conan the Barbarian |
オズリック王 | 宮沢元(日本テレビ版) 黒沢良(テレビ朝日版) |
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トップコマンド・電撃特攻指令 Jugando con la muerte |
オドネル | |||
1983年 | ドン・コルレオーネの娘/禁断 Le cercle des passions |
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ネバーセイ・ネバーアゲイン Never Say Never Again |
エルンスト・スタヴロ・プロフェルド (スペクター No.2)[6] |
大久保正信(機内上映版) 中村正(フジテレビ版) 永田博丈(ソフト版) |
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1984年 | サムソンとデリラ/愛と裏切りの伝説 Samson and Delilah |
テレビ映画 | ||
ドリームスケープ Dreamscape |
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デューン/砂の惑星 Dune |
リエト・カインズ博士(帝国惑星学者) | 家弓家正 | ||
1985年 | 新・刑事コジャック/ベラリス・ファイル Kojak: The Belarus File |
ピーター・バラク | テレビ映画 | |
コードネームはエメラルド Code Name: Emerald |
ユルゲン | |||
1986年 | ハンナとその姉妹 Hannah and Her Sisters |
フレデリック | 中村正 | |
黄金の肉体 ゴーギャンの夢 Oviri |
ヨハン・アウグスト・ストリンドベリ | |||
デュエット・フォー・ワン Duet for One |
ルイス・フェルドマン | |||
第2の勝利 The Second Victory |
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1987年 | ペレ Pelle erobreren |
ラッセ | ヨーロッパ映画賞 主演男優賞 受賞 | |
1989年 | ゴーストバスターズ2 Ghostbusters II |
ヴィゴ | 声の出演 | 渡部猛(機内上映版) 吉水慶(ソフト版) 飯塚昭三(フジテレビ版) 郷里大輔(テレビ朝日版) |
レッド・キング★狙われた赤い星 Red King, White Knight |
テレビ映画 | |||
1990年 | ファーザー Father |
ジョー | ||
レナードの朝 Awakenings |
ピーター・イングラム博士 | 丸山詠二(機内上映版) 清川元夢(ソフト版) 糸博(日本テレビ版) |
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ヒロシマ Hiroshima: Out of the Ashes |
神父 | テレビ映画 | ||
1991年 | 死の接吻 A Kiss Before Dying |
ソール・カールソン | 大木民夫(VHS版) 内田稔(テレビ朝日版) |
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ヨーロッパ Europa |
ナレーター | 声の出演 | ||
夢の涯てまでも Bis ans Ende der Welt |
ヘンリー | |||
1992年 | 愛の風景 Den goda viljan |
ヨハン・オカーブロム | ||
巨人と青年 Dotkniecie reki |
ヘンリー | |||
1993年 | ニードフル・シングス Needful Things |
リーランド・ゴーント | 津嘉山正種 | |
夢見る小説家 Time Is Money |
ジョー・カウフマン | |||
1995年 | ジャッジ・ドレッド Judge Dredd |
ファーゴ長官 | 阪脩(VHS・DVD版) 内田稔(フジテレビ版) |
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ロシア52人虐殺犯/チカチーロ Citizen X |
アレクサンドル・ブハノフスキー博士 | テレビ映画 | ||
1996年 | エルサレム Jerusalem |
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1997年 | 敵対水域 Hostile Waters |
チェルナヴィン提督 | テレビ映画 | 大木民夫 |
1998年 | 奇蹟の輝き What Dreams May Come |
トラッカー | 金内喜久夫 | |
1999年 | ヒマラヤ杉に降る雪 Snow Falling on Cedars |
ネルス・ガドマンソン | 内田稔 | |
2001年 | スリープレス Sleepless |
モレッテイ警部 | 村松康雄 | |
グレート・ウォーリアーズ Vercingétorix |
大司祭 | |||
10億分の1の男 Intacto |
サム | 有川博 | ||
2002年 | マイノリティ・リポート Minority Report |
ラマー・バージェス局長 | 大木民夫 | |
2004年 | ゲシュタポ・地獄の追跡 ホロコーストの子供たち La fuga degli innocenti |
テレビ映画 | ||
ニーベルングの指環 Ring of the Nibelungs |
エイヴィン | 木村雅史 | ||
2005年 | ハイジ Heidi |
アルムおんじ | 鈴木瑞穂 | |
2007年 | 潜水服は蝶の夢を見る La Scaphandre et le papillon |
パピノ(ジャンドーの父) | 大木民夫 | |
ラッシュアワー3 Rush Hour 3 |
レイナール委員長 | 中村正 | ||
2009年 | ソロモン・ケーン Solomon Kane |
国王ケーン | 土師孝也 | |
100歳の少年と12通の手紙 Oscar Et La Dame Rose |
デュッセルドルフ医師 | |||
2010年 | ウルフマン The Wolfman |
列車の老人 | 佐々木敏 | |
シャッター アイランド Shutter Island |
ジェレマイアー・ネーリング医師 | 坂口芳貞 | ||
ロビン・フッド Robin Hood |
サー・ウォルター・ロクスリー | 石田太郎 | ||
2011年 | ものすごくうるさくて、ありえないほど近い Extremely Loud and Incredibly Close |
賃借人 | ||
2012年 | ブランデッド Branded |
ジョセフ・パスカル | 勝部演之 | |
2014年 | マザー・テレサからの手紙 The Letters |
エグザム神父 | 佐々木敏 | |
2015年 | スター・ウォーズ/フォースの覚醒 Star Wars: The Force Awakens |
ロー・サン・テッカ | 有本欽隆 | |
2018年 | 潜水艦クルスクの生存者たち Kursk |
ウラジーミル・ペトレンコ大将 | 廣田行生 | |
2021年 | Echoes of the Past | ニコラス・アンドレウ | 死後に公開 遺作 |
テレビシリーズ
公開年 | 日本語題 原題 |
役名 | 備考 |
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1985年 | コロンブス/大いなる生涯 Christopher Columbus |
ジョアン2世 (ポルトガル王) | ミニシリーズ 計4話出演 |
2000年 | ニュルンベルク軍事裁判 Nuremberg |
ローゼンマン法律顧問 | ミニシリーズ 前編出演 |
2009年 | THE TUDORS〜背徳の王冠〜 The Tudors |
オットー・トルフゼス・フォン・ヴァルトブルク枢機卿 | 計4話出演 |
2016年 | ゲーム・オブ・スローンズ Game of Thrones |
〈三つ目の鴉〉 | 計3話出演 |
ゲーム
- 『The Elder Scrolls V: Skyrim』(2011年) - ブレイズの生き残りエズバーンの声を担当。
脚注
- ^ “Max von Sydow Biography”. film reference. 2012年10月4日閲覧。
- ^ “「第七の封印」「エクソシスト」の名優マックス・フォン・シドーさん死去”. 映画.com (2020年3月11日). 2023年11月25日閲覧。
- ^ “マックス・フォン・シドーが90歳で死去、「第七の封印」「エクソシスト」など”. 映画ナタリー (2020年3月9日). 2023年11月25日閲覧。
- ^ “Han bryter med Sverige”. Aftonbladet. 2019年1月27日閲覧。
- ^ “'Exorcist' Director: It Worked Because 'I Made That Film as a Believer'”. Tim Appelo. 2019年1月27日閲覧。
- ^ JAMES BOND 007 MAGAZINE | THE BATTLE FOR BOND( 007magazine.co.uk. Retrieved 9 July 2019.)
関連項目
外部リンク
マックス=フォン=シドー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 04:11 UTC 版)
「ラグナロクオンラインの登場キャラクター」の記事における「マックス=フォン=シドー」の解説
クルセイダーの男性。軍法裁判の判事も担当している。主人公からレベイレブの不正を告げられ、必ずこのままにはしておかないことを約束した。
※この「マックス=フォン=シドー」の解説は、「ラグナロクオンラインの登場キャラクター」の解説の一部です。
「マックス=フォン=シドー」を含む「ラグナロクオンラインの登場キャラクター」の記事については、「ラグナロクオンラインの登場キャラクター」の概要を参照ください。
「マックス・フォン・シドー」の例文・使い方・用例・文例
固有名詞の分類
フランスの俳優 |
ザブー トラン・ヌー・イエン・ケー マックス・フォン・シドー ロシュディ・ゼム クロード・ベリ |
スウェーデンの俳優 |
マックス・フォン・シドー マリー・フォルサ ビョルン・アンドレセン アレクサンドラ・ダールストレム アレクサンダー・スカルスガルド |
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