マスメディアを巡って
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/12 01:50 UTC 版)
ある初期の出来事が、真実を誇張する危険性をまざまざと見せつけた。CPIが新聞社に対し、ヨーロッパ第一陣の護衛艦がドイツの潜水艦を沈没させたという話を配信したのだが、記者が実際にイングランドの船員にインタビューした所、でっち上げに過ぎなかったというのである。ペンシルベニア州選出の共和党上院議員であるボイエス・ペンローズが調査を求めた他、ニューヨーク・タイムズに至ってはCPIを「誤報委員会」と呼ぶ事態にまで発展。この事件によりお人好しの新聞社すら猜疑心を抱かしめる結果となった。 また1918年初、CPIが「アメリカで初めて造られた複数の戦闘機は現在、フランスの前線に向け飛行中」と発表するも、各新聞社は記事中の絵が偽物であるということを知っており、戦闘機は一機しかなく、それもいまだ検査中とのことであった。CPIは新聞社に対する言論統制を行えたものの、その誇張が連邦議会の公聴会で非難を受けることとなる。委員会の全体的な調子も時と共に変化し、事実をもって独自の信条とすることから、「ドイツ人を阻止せよ!」というスローガンのような中傷に基づく動員へと変わり果ててしまう。
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