マカルーとは? わかりやすく解説

マカルー【Makalu】

読み方:まかるー

ヒマラヤ山脈高峰標高8463メートル1955年フランス隊が初登頂


マカルー

名前 McCullough

マカルー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/13 15:34 UTC 版)

マカルー
標高 8463[1] m
所在地 ネパールコシ県サンクワサバ郡
中国チベット自治区ティンリ県
位置 北緯27度53分00秒 東経87度05分00秒 / 北緯27.88333度 東経87.08333度 / 27.88333; 87.08333座標: 北緯27度53分00秒 東経87度05分00秒 / 北緯27.88333度 東経87.08333度 / 27.88333; 87.08333
山系 ヒマラヤ山脈
初登頂 1955年5月15日 フランス
マカルー
マカルー
マカルー
プロジェクト 山
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マカルー(Makalu, ネパール語: मकालु中国語: 马卡鲁峰)は、ヒマラヤ山脈にあるエベレストの東方約22 kmに位置し、標高は8463 mで世界第5位。ネパール中華人民共和国にまたがり、マカルー・バルン国立公園Makalu Barun National Park)内にある。その山頂は四角錐状になっており、狭い鞍部を挟んだ北側には別の頂であるチョモロンゾ(7804 m)がある。

登頂史

マカルー西壁

マカルーは、急な斜面や切り立った峰などから、世界でも屈指の登りづらい山として知られている。特に西壁は、デスゾーン手前から山頂付近まで部分的にオーバーハングした垂直の岩壁が続くという難しいルートのため、イェジ・ククチカ山野井泰史ヴォイテク・クルティカ、マルコ・プレゼリ、スティーブ・ハウスといった一流クライマーの挑戦を退け続けても、いまだ核心部は未踏となっている[注 1]ことから「ヒマラヤ最大の課題」とまでいわれている。

  • 1954年春 - マカルー登頂への最初の試みが、アメリカの登山隊によって行われた。彼らは南東からのルートを選択したが、7100 m地点で嵐に遭い失敗に終わっている。同じ年にジャン・フランコフランス語版率いるフランスの登山隊が北東側からのルートで挑戦するが失敗。
  • 1955年 - 前年に失敗したフランスが、ジャン・フランコフランス語版隊長の下に再挑戦。5月15日にリオネル・テレイフランス語版ジャン・クジーフランス語版の2人が初登頂、翌日はフランコフランス語版隊長とともにギド・マニョーヌフランス語版とサーダーのギャルツェン・ノルブが、翌々日にはジャン・ブーベ、セルジュ・クペ、ピエール・ルルー、アンドレ・ヴィアラと、隊員の8人全員およびサーダーの合わせて9人が登頂するという、当時としては異例の、そして完全なる成功であった。
  • 1970年 - 田中元と尾崎祐一が南東稜ルート初登頂。日本山岳会東海支部隊。原真が登攀隊長を務めた。
  • 1971年 - ロベール・パラゴフランス語版が率いるフランス隊が切り立った西稜に挑み、ヤニック・セニュールフランス語版ベルナール・メレフランス語版の両名が初登攀に成功。
  • 1975年10月6日 - スロベニアのマリヤン・マンフレダが無酸素初登頂。
  • 1981年 - ポーランド人のイェジ・ククチカが新ルートで単独登頂した。
  • 1982年 - 韓国の許永浩が山頂でククチカの残置物を発見し登頂を証明した。
  • 1986年 - イタリア人ラインホルト・メスナーが登頂。
  • 1991年10月7日 - ベルニナ山岳会隊の石坂工、山野井妙子(旧姓・長尾)が無酸素登頂に成功するも、下山中に嵐に巻き込まれたため、8100 m地点で二日間の露営を余儀なくされ、石坂隊員が凍死、山野井隊員が凍傷により手足合わせて18本の指切断の重傷を負う。
  • 1995年 - 日本山岳会隊の竹内洋岳が東稜下部を初登攀。
  • 1997年 - ロシア隊のセルゲイ・ボトロフら5人が西壁ルート初登攀。
  • 2009年 - シモーネ・モロ(イタリア)とデニス・ウルブゴ(カザフスタン)が冬季初登頂

関連文献

  • ジャン・フランコ(著)、近藤等(訳)『マカルー:全員登頂』白水社、1956年。
  • リオネル・テレイ(著)、横川文雄、大森久雄(訳)『無償の征服者』二見書房、1966年。
  • 日本山岳会東海支部マカルー学術遠征隊(編)『遥かなる未踏の尾根:マカルー1970年』茗渓堂、1972年。
  • ロベール・パラゴ、ヤニック・セニュール(著)、小野尚俊(訳)『マカルー西稜』山と渓谷社、1975年。

脚注

注釈

  1. ^ 1997年にロシア隊が登頂しているが、核心部を回避している。

出典

  1. ^ Makalu” (英語). SummitPost. 2022年2月22日閲覧。

関連項目


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