ポール・ボネとは? わかりやすく解説

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ポール・ボネ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/08 22:45 UTC 版)

藤島泰輔は「ポール・ボネ」の筆名で多数の書籍を著した。

ポール・ボネ(Paul Bonet) は、在日フランス人で、日本で長期の経験を積んだビジネスマンと自称した著述家。代表作は『在日フランス人の眼』など。

略歴

経歴未詳。1964年東京オリンピックの直後に来日したことになっており[1]、本業は貿易商と自称していた[2]。実際は作家・評論家藤島泰輔ジャニーズ事務所経営者メリー喜多川の夫、藤島ジュリー景子の父)のペンネーム[3][4][5][6][7]。1975年当時から既に、実在のフランス人であるか疑う声があった[8]

週刊ダイヤモンド』誌上で、「在日フランス人の眼」と題したエッセイを週に一度のペースで連載。1970年代半ばから1980年代を経て、1990年代半ばまでの日本の内外の政治・外交・事件や諸々の風潮について、時折り休載を挿みつつ歯に衣着せぬ筆致で論じた。シリーズ『不思議の国ニッポン』(ダイヤモンド社で22冊、内21冊が角川文庫で再刊)で出版された。

他には、各・角川書店で、1987年に書き下ろしの新書版『だから日本は叩かれる』と、1990年に『沈まぬ太陽ニッポン 豊かさとの闘い』(コラム集「月刊正論」で連載、各・角川文庫で再刊)を出版。
1979年と1980年に三天書房(現在は存在しない)で『好きな日本人 嫌いな日本人 ボネ氏のニッポン日記』、『摩訶不思議なニッポン商人』を出し、併せて計26冊の著作が刊行。

1996年刊行の『さよなら、不思議の国ニッポン 在日フランス人の眼』(この著作のみ文庫再刊されず)を最後に、フランス本国に帰国したことになっている(藤島は翌1997年に死去)。

著作

単著

「不思議の国ニッポン」シリーズ

  • 『不思議の国ニッポン 在日フランス人の眼』ダイヤモンド社、1975年。 
    • 『不思議の国ニッポン 在日フランス人の眼』 vol.1、角川書店〈角川文庫〉、1982年6月。 
  • 『不思議の国ニッポン 在日フランス人の眼』 続、ダイヤモンド社、1976年。 
    • 『不思議の国ニッポン 在日フランス人の眼』 vol.2、角川書店〈角川文庫〉、1982年8月。 
  • 『新東方見聞録』ダイヤモンド社、1977年1月。 
    • 『不思議の国ニッポン 在日フランス人の眼』 vol.3、角川書店〈角川文庫〉、1982年9月。 
  • 『不思議の国ニッポン 在日フランス人の眼』 続続、ダイヤモンド社、1978年11月。 
    • 『不思議の国ニッポン』 vol.4、角川書店〈角川文庫〉、1982年12月。 
  • 『ヨーロッパ病気見舞』ダイヤモンド社、1978年3月。 
    • 『不思議の国ニッポン』 vol.5、角川書店〈角川文庫〉、1983年3月。 
  • 『好きな日本人嫌いな日本人 ボネ氏のニッポン日記』三天書房、1979年9月。 
  • 『不思議の国ニッポン 在日フランス人の眼』 no.4、ダイヤモンド社、1980年3月。 
    • 『不思議の国ニッポン 在日フランス人の眼』 vol.7、角川書店〈角川文庫〉、1983年9月。ISBN 4-04-327507-2 
  • 『不思議の国ニッポン 在日フランス人の眼』 no.5、ダイヤモンド社、1980年11月。 
    • 『不思議の国ニッポン 在日フランス人の眼』 vol.8、角川書店〈角川文庫〉、1983年11月。 ISBN 4-04-327508-0 
  • 『摩訶不思議なニッポン商人』三天書房、1980年11月。 
  • 『最近ニッポン事情 毒筆一洗』ダイヤモンド社、1981年8月。 
    • 『不思議の国ニッポン』 vol.9、角川書店〈角川文庫〉、1984年10月。 ISBN 4-04-327509-9 
  • 『ムッシュ・ボネのニッポン日記』ダイヤモンド社、1982年7月。 
    • 『不思議の国ニッポン』 vol.10、角川書店〈角川文庫〉、1985年6月。 ISBN 4-04-327510-2 
  • 『不沈ニッポンInc.』ダイヤモンド社、1983年6月。 
    • 『不思議の国ニッポン』 vol.11、角川書店〈角川文庫〉、1986年6月。 ISBN 4-04-327511-0 
  • 『やはり不思議の国ニッポン 在日フランス人の眼』ダイヤモンド社、1984年5月。 
    • 『不思議の国ニッポン』 vol.12、角川書店〈角川文庫〉、1987年6月。 ISBN 4-04-327512-9 
  • 『ホント不思議の国ニッポン』ダイヤモンド社、1985年4月。 
    • 『不思議の国ニッポン』 vol.13、角川書店〈角川文庫〉、1988年6月。 ISBN 4-04-327513-7 
  • 『新・不思議の国ニッポン 在日フランス人の眼』ダイヤモンド社、1986年6月。 ISBN 4-478-94059-2 
    • 『不思議の国ニッポン』 vol.14、角川書店〈角川文庫〉、1989年7月。 ISBN 4-04-327514-5 
  • 『なぜ?不思議の国ニッポン 在日フランス人の眼』ダイヤモンド社、1987年5月。 ISBN 4-478-94063-0 
    • 『不思議の国ニッポン』 vol.15、角川書店〈角川文庫〉、1990年7月。 ISBN 4-04-327516-1 
  • 『だから日本は叩かれる』角川書店〈Kadokawa books〉、1987年10月。 
    • 『だから日本は叩かれる』角川書店〈角川文庫〉、1989年5月。 ISBN 4-04-327515-3 
  • 『不思議の国ニッポン』 no.15、ダイヤモンド社、1988年6月。 ISBN 4-478-94067-3 
    • 『不思議の国ニッポン』 vol.16、角川書店〈角川文庫〉、1991年5月。 ISBN 4-04-327517-X 
  • 『不思議の国ニッポン 在日フランス人の目』 no.16、ダイヤモンド社、1989年8月。 ISBN 4-478-94072-X 
    • 『不思議の国ニッポン』 vol.17、角川書店〈角川文庫〉、1992年6月。 ISBN 4-04-327518-8 
  • 『沈まぬ太陽ニッポン 豊かさとの闘い』角川書店、1990年8月。 ISBN 4-04-834009-3 
    • 『沈まぬ太陽ニッポン 豊かさとの闘い』角川書店〈角川文庫〉、1992年12月。 ISBN 4-04-327519-6 
  • 『どこまでいっても不思議の国ニッポン 在日フランス人の目』ダイヤモンド社、1990年9月。 ISBN 4-478-94076-2 
    • 『不思議の国ニッポン』 vol.18、角川書店〈角川文庫〉、1993年8月。 ISBN 4-04-327520-X 
  • 『ご用心!不思議の国ニッポン 在日フランス人の目』ダイヤモンド社、1992年4月。 ISBN 4-478-94084-3 
    • 『不思議の国ニッポン』 vol.19、角川書店〈角川文庫〉、1994年4月。 ISBN 4-04-327521-8 
  • 『大揺れ!不思議の国ニッポン 在日フランス人の眼』ダイヤモンド社、1993年5月。 ISBN 4-478-94093-2 
    • 『不思議の国ニッポン』 vol.20、角川書店〈角川文庫〉、1995年3月。 ISBN 4-04-327522-6 
  • 『がんばれ!不思議の国ニッポン 在日フランス人の眼』ダイヤモンド社、1994年5月。 ISBN 4-478-94103-3 
    • 『不思議の国ニッポン』 vol.21、角川書店〈角川文庫〉、1996年4月。 ISBN 4-04-327523-4 
  • 『さよなら、不思議の国ニッポン 在日フランス人の眼』ダイヤモンド社、1996年1月。 ISBN 4-478-94120-3 

共著・編著・共編著

  • M.トケイヤー共著『裸の超大国ニッポン 憂日対談』プレジデント社〈プレジデントブックス〉、1979年4月。 

脚注

  1. ^ ポール・ボネ『摩訶不思議なニッポン商人』三天書房、1980年、193頁。NDLJP:12104192/98
  2. ^ ポール・ボネ「まえがき」『不思議の国ニッポン《在日フランス人の眼》』ダイヤモンド社、1975年、ii頁。NDLJP:12129096/5
  3. ^ 生前親しかった小谷章氏の証言 (2001年6月9日の項)
  4. ^ fake Frenchman "Paul Bonet"(英語)
  5. ^ 宮崎正弘三島由紀夫以後』(並木書店)
  6. ^ 宮崎正弘の国際ニュース・早読み 平成15年(2003)1月20日(月曜日) 通巻478号
  7. ^ ダイヤモンド社担当編集者の回想証言
  8. ^ 村山素夫「アレルギーとタブー」『偕行』1975年5月号、陸修偕行社、87頁。NDLJP:11435397/44

関連項目

  1. ^ ヤン・デンマン「わが友ポール・ボネへ」『東京情報(1977年版)』 高木書房、1978年、69-73頁。初出は『週刊新潮』1977年3月31日号。NDLJP:12268026/38

 





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