ボストン級ミサイル巡洋艦とは? わかりやすく解説

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ボストン級ミサイル巡洋艦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/12 01:20 UTC 版)

ボストン級ミサイル巡洋艦
基本情報
種別 ミサイル巡洋艦 (CAG)
就役期間 1955年 - 1970年
次級 ガルベストン級 (CLG)
プロビデンス級 (CLG)
要目
軽荷排水量 13,589トン
満載排水量 17,947トン
全長 205.3 m
水線長 202.4 m
最大幅 21.25 m
吃水 7.6 m
ボイラー 水管ボイラー×4缶
主機 蒸気タービン
推進器 スクリュープロペラ×4軸
出力 120,000馬力
速力 33ノット
航続距離 7,300海里 (20kt巡航時)
燃料 重油1,448トン
乗員 1,544名
兵装
レーダー
  • AN/SPS-6 対空捜索用
  • AN/SPS-8 高角測定用
  • AN/SPS-12 対空捜索用
  • CXRX 目標捕捉用
  • AN/SPQ-5 火器管制用×2基
    (CAG-1ではMk.25)
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    ボストン級ミサイル巡洋艦英語: Boston-class guided missile heavy cruisers)は、アメリカ海軍ミサイル巡洋艦の艦級[1]ボルチモア級重巡洋艦テリア艦対空ミサイルを搭載して改装した艦であり、アメリカ海軍初の防空ミサイル艦である[2][3]

    来歴

    アメリカ海軍は、第二次世界大戦末期より、全く新しい艦隊防空火力として艦対空ミサイルの開発に着手しており、もっとも早く開発が進んだのがテリアであった[3]。これらのミサイル・システムは、その重量・容積の大きさと、これを収容できる船体の入手の都合から、まず大戦世代の巡洋艦を改装して搭載されることになった[4]

    1948年7月より、重巡洋艦へのテリア搭載改装の検討が着手された[5]。その第一陣として、1952年度予算でボルチモア級重巡洋艦2隻が改装され、1955年と1956年に順次に再就役した。これが本級である[3]

    設計

    艦後半部の艦容。

    本級は大戦型巡洋艦への改装の第一陣であったことから、改装内容は最低限に留められており[2]、ボルチモア級をもとに、艦の後半部を改装してテリア艦対空ミサイル・システムを搭載した構成となっている。煙突は1本の集合煙突となり、また艦尾側の55口径20.3cm連装砲および38口径12.7cm連装砲は撤去されて、Mk.4連装ミサイル発射機2基と火器管制レーダーが搭載された[1]

    一方、艦首側はボルチモア級時代の兵装がそのまま残されており、55口径20.3cm3連装砲2基も維持されている[1]。艦対空ミサイルの成績が良好であれば、更に艦首側も改装してミサイルを搭載することも検討されていた。しかし実際には、運用成績は良好だったものの、他の艦の改装が優先されたため、追加改装は行われなかった[2]

    改装の際にレーダーも諸元表のとおりに更新された。またその後、1966年までに、対空捜索レーダーはAN/SPS-37A、高角測定レーダーはAN/SPS-30に更新された。しかし1960年代中期には、本級が搭載した最初期型のテリア・システムは既に陳腐化していたことから、1968年には艦種記号を従来のCAに戻し、ミサイル兵装も撤去して、1970年の予備役編入までの間は艦砲射撃を主任務として運用されていた[1][2]

    同型艦

    艦番号 艦名 起工 就役 再就役 退役
    CAG-1
    / CA-69
    ボストン
    USS Boston
    1941年6月 1943年6月 1955年11月 1970年5月
    CAG-2
    / CA-70
    キャンベラ
    USS Canberra
    1941年9月 1943年10月 1956年6月 1970年2月

    出典

    1. ^ a b c d 梅野 1993, pp. 92–95.
    2. ^ a b c d Gardiner 1996, p. 576.
    3. ^ a b c 大塚 2016.
    4. ^ Gardiner 1996, pp. 551–552.
    5. ^ 大塚 2012.

    参考文献

    外部リンク


    ボストン級ミサイル巡洋艦

    出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/24 05:12 UTC 版)

    ボルチモア級重巡洋艦」の記事における「ボストン級ミサイル巡洋艦」の解説

    2番艦「ボストン」および3番艦「キャンベラ」を改装したミサイル巡洋艦後部砲塔および上部構造物を撤去してテリア・システム搭載している。

    ※この「ボストン級ミサイル巡洋艦」の解説は、「ボルチモア級重巡洋艦」の解説の一部です。
    「ボストン級ミサイル巡洋艦」を含む「ボルチモア級重巡洋艦」の記事については、「ボルチモア級重巡洋艦」の概要を参照ください。

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