ホイートストンの装置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/24 16:19 UTC 版)
「フーコーの振り子」の記事における「ホイートストンの装置」の解説
イギリスの物理学者、チャールズ・ホイートストンは、レオン・フーコーによる振り子を使った地球の自転の証明方法についての補足を1851年に発表した。フーコーの振り子が地球の自転の証明であることへの根本的な疑い、および観察地点の緯度により振動面の回転速度が異なるという「フーコーの正弦則」の説明の難解な点に応えた内容であった。この論文の中でホイートストンは、「ばね」を使った装置を提示した。 装置は、円形のターンテーブルに、半円形のアーチ状のスライダーがターンテーブルの直径方向にままたぐように取り付けられている。ばねはスライダーとターンテーブルの中心点の間を接続するように取り付けられている。バネを横方向に引っ張ると振動し、振動面がターンテーブルを回したときの状況を観察できる。 ばねがターンテーブルの面に対して垂直に立っているとき、ばねを横振動させてターンテーブルを回転させ、ターンテーブルの直上から観察すると、ターンテーブルが回っていても振動面は変化しない。ターンテーブル上にある視点から見ると、ばねの振動面はターンテーブルの回転速度と同じ速度で、ターンテーブルの向きとは逆の向きで回転しているように見える。これは極点でのフーコーの振り子の動作に一致する。 ばねとターンテーブルのなす角を任意の角度(ただし0度ではない)に設定し、ターンテーブルを回転させてターンテーブルの直上から見ると、ばねの振動面が回転することを観察できる。例えば、ばねを30度に設定すると、ターンテーブルを2回転させると振動面が1回転する。同様に、ばねを19.5度に設定してターンテーブルを3回転させると振動面が1回転、ばねを14.5度に設定してターンテーブルを4回転させると振動面が1回転する。つまり、ばねとターンテーブルのなす角度は、フーコーの振り子における実験地点の緯度に相当する。
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