ペロー以前
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 04:51 UTC 版)
作品としての赤ずきんで最も古いものは、1697年にフランスで出版されたペロー童話集の中の「赤ずきん」であるが、それ以前の話としてスウェーデンの民話「黒い森の乙女」やフランスに伝わるメルヘンなど類話が確認されている。11世紀のリエージュ(ベルギー)で書かれたラテン語の詞が原型であるという説もある。 さらに、旧大陸各地に多くの類話がある。加害者の動物種が異なるもの(アフリカではキツネやハイエナ、東アジアでは大型ネコ科動物)、主人公が男の子のもの(イラン)、「狼と七匹の子山羊」の要素を併せ持つもの(東アジアやアフリカ)などである。 どこが起源かはいくつかの説があり、11世紀のベルギーの詩に由来するという説がある。 特に中国の伝承には、「七匹の子山羊」の要素もあるため、それらは本来は1つの物語だったのが、西洋に伝わる過程で2つの物語に分裂したという説もあった。しかし内容を詳細に見ると、中国の伝承には、赤ずきんの古いバージョンにはない要素(例えば、主人公が大きな目について尋ねるシーン)があるため、逆に、西洋の新しいバージョンが中国へ伝わって「七匹の子山羊」と融合したと推測されている。
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