ベネラ9号〜14号
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/29 02:20 UTC 版)
ベネラ9号(1975年6月8日打ち上げ)から14号(1981年11月4日同)までの探査機(ベネラ10号(1975年6月14日同)・ベネラ11号(1978年9月9日同)・ベネラ12号(1978年9月14日同)・ベネラ13号(1981年10月30日同))は全く別の新しい設計だった。それらは約5トンの打ち上げ能力を持つ強力なプロトンロケットによって打ち上げられた。搭載された軌道船は転送・中継機能とエンジンを備えており、これらのうちの何台かは金星周回軌道に投入された(ベネラ9号および10号、15号および16号)。 軌道船は着陸船を切り離した後、着陸船からの信号を受信、中継し地球へと送信する役割も持っていた。大気圏降下用の着陸船は大気圏突入用の球形の耐熱容器で覆われ、軌道船の上部に取り付けられていた。着陸船は金星の過酷な条件に耐えるよう最適化されたユニークな形状をしていた。中央の球形の部分は耐圧・耐熱容器になっており電子器機をできるだけ長く熱や圧力から守る為のものである。その下の部分は着陸のための衝撃吸収用の「クラッシュリング」で、中空のドーナツ形をしており、着陸時につぶれることで衝撃を吸収した。球形の耐圧容器の上には円柱状のアンテナ構造が載り、そしてその周りには一見パラボラアンテナに見える、エアブレーキである広い皿型の構造が付いていた。着陸船は最低でも30分間、表面で作動し続けるように設計されていた。搭載された器機は探査機毎に変わったが、その中には常にカメラと大気および土壌分析装置が含まれていた。
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