プロセッサ結合方式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/23 13:55 UTC 版)
「マルチプロセッシング」の記事における「プロセッサ結合方式」の解説
密結合 (tightly coupled) 密結合マルチプロセッサシステムはバスレベルで結合された複数のCPUを持つ。そのプロセッサ群は共通の共有メモリにアクセスする(SMP)。あるいはメモリにローカルと共有の二階層を設ける(NUMA)。IBM p690 RegattaはハイエンドのSMPシステムの一例である。チップ上のマルチプロセッサであるマルチコア処理では、ひとつのチップ上に複数のプロセッサが実装されており、最も進んだ形式の密結合マルチプロセッシングと言う事ができる。メインフレームのマルチプロセッサシステムは密結合であることが多い。 疎結合 (loosely coupled) 疎結合マルチプロセッサシステム(コンピュータ・クラスターとも呼ばれる)は複数の独立したコンピュータを高速な通信システム(たとえばギガビット・イーサネットなど)で結合したものである。LinuxのBeowulfやSCoreによるクラスターは疎結合システムの例である。 歴史的には、密結合システムの方が高性能で物理的にも小さかったが、高価だった。最近では普通のコンピュータが非常に小型化されてきたため、疎結合システムを安価に構築できるようになった。さらにマルチコア化によって普通のパソコンでも密結合システムが一般的になり、プロセッサ結合方式は密結合と疎結合が同時に存在するより複雑な系へと発展しメモリ局在性の管理とメッセージパッシングシステムの最適化はより重大な課題となっている。
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