ブルーゼファーとは? わかりやすく解説

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ブルーゼファー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/21 09:01 UTC 版)

ブルーゼファー
基本情報
船種 フェリー
船籍 日本(1990-1999)
パナマ(2000-)
所有者 近海郵船/日本郵船(1990-1999)
津川国際客貨航送有限公司(2000-)
運用者 近海郵船(1990-1999)
津川国際客貨航送有限公司(2000-)
建造所 神田造船所川尻工場
姉妹船 サブリナ
信号符字 3FWL9(天仁)
IMO番号 8902357
MMSI番号 357911000(天仁)
改名 ブルーゼファー(1990-1999)
天仁(2000-)
経歴
起工 1989年
進水 1990年
竣工 1990年7月12日
就航 1990年7月22日[1]
運航終了 1999年11月14日[2]
最後 バングラデシュにて解体
要目
総トン数 12,524トン
全長 186.5m[3]
垂線間長 171.0m
型幅 24.8m
型深さ 17.3m
喫水 6.9m
機関方式 ディーゼル
推進器 2軸
出力 16,200PS×2
最大速力 25.4ノット
航海速力 23.2ノット
旅客定員 694名
車両搭載数 トラック170台、乗用車140台
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ブルーゼファーBLUEZEPHYR)は、近海郵船が運航していたフェリー。釧路と東京を結ぶ航路に就航していた。

概要

同航路に従来就航していたまりもに代わり、姉妹船のサブリナに続いて1990年に就航[4][3]、7月22日の東京発を第一便とし[1]、東京 - 釧路を約31時間で結んだ。

船名は従来のフェリーのイメージを一新すべく「青い微風」の意味でギリシャ神話に登場するゼフュロスの英語名を入れ爽やかなそよ風を象徴するものとし[5]、アルファベットの最後となる「Z」を入れ「究極の」という意味を含んだものとした[6]

後に、帯広商工会議所の要望により上り便のみ十勝港への寄港を開始したが、旅客、貨物の減少が続き、1998年の通年乗船率は20パーセント以下に落ち込んだため[2]、釧路港発着のRO-RO船による運航に切り替えられることになり、1999年11月13日釧路発の最終便に用いられ[7]11月14日で運航を終了した[4]

その後、中国の津川国際客貨航運へ売却され天仁となり、大韓民国仁川港中華人民共和国天津港間を結ぶ国際航路に就航し、2020年にバングラデシュのチッタゴンに移送され解体された。

船内

船体内外のデザインにデザイナーを起用し、旅客重視の豪華な船内設備でクルーズフェリーと称していた。先行して建造された1番船のサブリナは、1990年のグッドデザイン賞を受賞している[8]。コンセプトは「大地を舞う風のオブジェ」[9]「風と大地」であった。ファンネルマークは、従来の近海郵船のものと異なる2羽の丹頂鶴をイメージしたものとなっていた。

Aデッキ
  • イベントホール「オーロラ」
Bデッキ
  • レストラン「プリマベーラ」(150席)
  • バックラウンジ
  • スポーツコーナー
  • ミーティングルーム(3室)
  • フォワードサロン(1等・特等客用)
  • プロムナードギャラリー
  • マガジンコーナー
  • サンデッキ
  • 特等室「ロイヤルステート」(8室・24名)
  • 1等洋室「ファーストファミリー」(6室・30名)
  • 1等洋室「ファーストツイン」(16室・32名)
  • 1等和室「ファーストシングル」(8室・8名)
Cデッキ
  • 乗下船口
  • フロント
  • TVコーナー
  • ショッピングコーナー
  • 展望風呂
  • ゲームコーナー
  • チルドレンズコーナー
  • コーヒーラウンジ(60席)
  • ビアデッキ
  • フォワードサロン(2等客用)
  • 2等特別室「デラックスコンパート」(24室・108名)
  • 2等寝台「ツーリストベッド」(4室・240名)
  • 2等和室「ツーリストルーム」(7室・204名)
  • ドライバーズルーム「スペシャルコンパート」(20名)

脚注

  1. ^ a b 心臓フェリー華やかに歓迎 - 北海道新聞1990年7月24日夕刊8面
  2. ^ a b 世界の艦船(2000年2月号,p54)
  3. ^ a b 市來清也「長距離フェリーの動向と課題」『流通問題研究』第18巻、流通経済大学、1991年10月、1-26頁、2018年5月14日閲覧 
  4. ^ a b 歴史 1989年~現在”. 近海郵船株式会社. 2018年12月1日閲覧。
  5. ^ 近海郵船の新造フェリー2隻の船名決まる - 世界の艦船1990年2月号
  6. ^ 新造船の船名決まる 近海郵船 - 内航近海海運速報版1989年11月20日号(内航ジャーナル)
  7. ^ 最終便ドラの音悲しげに ロマンをありがとう近海郵船のフェリー航路終了さよならセレモニー 釧路(釧路新聞1999年11月14日)
  8. ^ カーフェリー サブリナ 131971”. GOOD DESIGN AWARD. 1990年8月26日閲覧。 エラー: 閲覧日がウィキペディアの設立以前の日付です。
  9. ^ NEW SHIPクルーザー感覚のフェリー"サブリナ"5月から東京/釧路間に登場 - Cruise 1990年3月号(海事プレス社)

関連項目

外部リンク


ブルーゼファー(BLUEZEPHYR)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/04 08:24 UTC 版)

近海郵船」の記事における「ブルーゼファー(BLUEZEPHYR)」の解説

1990年7月竣工12,524総トン全長186.5m、幅24.8m、航海速力23.2ノット最大25.4ノット)。 定員694人。車両積載数:トラック170台、乗用車140台。神田造船所川尻工場建造東京 - 釧路航路就航フェリー営業廃止後は中国津川国際客貨航運に売却され天仁」として就航貨物船 王郵丸 2000年竣工。9,841総トン全長167.7m、幅24.0m、航海速力21.2ノット車両積載数:12mシャーシ128台、乗用車103台。今治造船丸亀事業部建造王子製紙巻取紙専用船として東京 - 苫小牧間に就航2015年売却

※この「ブルーゼファー(BLUEZEPHYR)」の解説は、「近海郵船」の解説の一部です。
「ブルーゼファー(BLUEZEPHYR)」を含む「近海郵船」の記事については、「近海郵船」の概要を参照ください。

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