フィアット・チンクェチェントとは? わかりやすく解説

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フィアット・チンクェチェント

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/15 07:41 UTC 版)

フィアット・チンクェチェント
チンクェチェント
スポルティング
概要
販売期間 1991年 - 1998年
ボディ
ボディタイプ 3ドアハッチバック
エンジン位置 フロント
駆動方式 前輪駆動
パワートレイン
エンジン 704cc 直2 OHV (ポーランド限定)
903cc 直4 OHV (-1993)
899cc 直4 OHV (1993-)
1,108cc 直4 SOHC (スポルティング)
変速機 4速MT
5速MT
車両寸法
ホイールベース 2,200mm
全長 3,226 - 3,230mm
全幅 1,486 - 1,490mm
全高 1,435mm
車両重量 675 - 727kg
系譜
先代 126
後継 セイチェント
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チンクェチェントCinpuecento)は、イタリアの自動車メーカー、フィアットが製造、販売していたハッチバック型の乗用車である。

概要

ポーランドFSM (Fabryka Samochodów Małolitrażowych) 社でライセンス生産されていた126に代わる小型戦略車として、1991年に登場した。

東欧革命に伴いポーランドでも自家用車の需要が増えると見込んだフィアットが、イタリアにモータリゼーションをもたらした2代目フィアット・500(NUOVA 500)にあやかり、その再来をポーランドにという意味を込めてネーミングしたと言われる[1]。この読みは当たり、イタリアにおいてもパンダの下位を担うエントリーカーとして人気を博した。名称は500という数字ではなく、イタリア語読みのCinquecentoアルファベットで綴られる。

ボディは3ドアハッチバックで、コンパクトな直線基調のデザインを持つ。エンジンは704 cc 直列2気筒キャブレターと、903 cc 直列4気筒インジェクションの2種類。このほか、電気自動車仕様の「エレットラ」(Elettra)というグレードも存在した。

1993年、903 ccエンジンが899 ccエンジンに変更される。

1994年プント用の1.1 Lエンジンを搭載したスポーティグレード「スポルティング」が追加。

1998年、後継となるセイチェントの登場により生産を終了した。なお、セイチェントはシャーシやエンジンといった主要コンポーネント類をチンクェチェントからそのままキャリーオーバーしている。総生産台数は1,164,525台。

日本には正規輸入されなかったが、並行輸入で上陸した個体が少数存在する。

モータースポーツ

チンクェチェント・トロフェオ

フィアットはこのチンクェチェントをベースとしてチンクェチェント・トロフェオというワンメイクラリー専用車両を製作し、1993年からイタリアをはじめドイツスペインでシリーズ戦が開催された。この車両はNUOVA 500時代からスポーツ車両を手がけてきたアバルトを前身とするフィアット・アウト・コルセが開発を担当している。アバルトの開発コードナンバーはSE054

チンクェチェント・トロフェオはキットパーツで販売される方式が採られ、経済的に余裕のない若手ドライバーが少ない費用でレースに参戦できるように配慮されていた。具体的な内容としてはビルシュタイン製ダンパーやスピードライン製ホイール、ロールケージやフルバケットシート、4点式シートベルト等が組み込まれ、ノーズには4連の補助灯が追加される。エンジンはノーマルの903 cc 水冷直列4気筒OHVをベースに10.2:1まで圧縮比を高め、最高出力55 PSを発生する。

セイチェントをベースとしたセイチェント・スポルティング・トロフェオが1998年に登場するまで、その役割を果たした。

脚注

注釈

出典

  1. ^ BBC Top Gearマガジン Cinquecentoドライブリポートより。

参考文献

関連項目




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