ファミリー機のneo化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 05:48 UTC 版)
「エアバスA320」の記事における「ファミリー機のneo化」の解説
2010年12月のA320neo開発決定時に、ファミリー機のA321とA319についてもneoを開発することが決まっていた。ファミリー最小のA318については、2003年から2010年までの累計納入数が74機にとどまっており、将来需要が見込めないとしてneoの開発は見送られた。A321とA319は共にPW1100GエンジンとLEAP-1Aエンジンを装備可能とされ、機体サイズに応じて各エンジンには推力増強型と抑制型が用意された。2015年5月19日には、A320neoファミリーをベースとしたエアバス・コーポレート・ジェットの開発も決定し、ACJ320neoファミリーと名付けられた。 A321neoの初号機はLEAP-1Aエンジン装備型で2016年2月9日に初飛行した。翌月にはPW1100Gを装備したA321neoも初飛行を行なった。その後A321neoは試験飛行を行い、2016年12月15日にPW1100G仕様型、翌年3月1日にはLEAP-1A仕様型に対してそれぞれ型式証明が交付された。2017年4月20日にLEAP-1A仕様のA321neoがヴァージン・アメリカに対して初引き渡しされ、同年9月5日にはPW1100Gエンジン装備機も全日本空輸に対して初納入された。 長胴型のA321はボーイング757の後継機市場にも進出しつつあったが、本格的に757を代替するためには、航続力の強化が必要だった。そこでエアバスは2015年1月13日に、A321neoの航続距離延長型となるA321LR(Long Range、長距離の意味)の開発を決定した。A321LRは2018年1月31日に初飛行し、10月2日に型式証明を取得、11月14日に初引き渡しがアルキア・イスラエル航空に対して行われた。2019年6月17日には、A321の航続力をさらに強化したA321XLR (Xtra Long Range) を開発するとエアバスが発表した。A321XLRは、アメリカン航空やカンタス航空、イベリア航空やエアリンガスを傘下に持つインターナショナル・エアラインズ・グループなどから受注を獲得し、2023年納入の計画で開発が進んでいる。 この間にA319neoの初号機もLEAP-1Aエンジン仕様で製造され、2017年3月31日に初飛行した。同様に試験飛行を経て、2018年12月にLEAP-1A仕様のA319neoへの型式証明が交付された。その後、A319neoの初号機はエンジンをPW1100Gに換装し、2019年4月25日に同エンジンでの初飛行を行なった。2019年現在においてPW1100G仕様のA319neoは、型式証明取得に向けた試験飛行を行なっている。A319neoの納入初号機は2019年7月16日に個人客に引き渡された。
※この「ファミリー機のneo化」の解説は、「エアバスA320」の解説の一部です。
「ファミリー機のneo化」を含む「エアバスA320」の記事については、「エアバスA320」の概要を参照ください。
- ファミリー機のneo化のページへのリンク