ピンスクリーンアニメーションの継承
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 02:33 UTC 版)
「ジャック・ドゥルーアン」の記事における「ピンスクリーンアニメーションの継承」の解説
NFBの出口に向かう前、ジャックは必ずピンスクリーンに関する知識を話したという。アヌシー映画祭の芸術監督であるマルセル・ジャンは、次のように語っている。「彼はアニメーションを学ぶマスタークラスを設立した。アニメーターであり絵本作家のミシェル・レミューはピンスクリーンアニメーションをそこで学んだ。」ミシェル・レミューは、2012年にピンスクリーン映画「此処と大いなる何処か(Here and the Great Elsewhere)」を完成させた。 下記は「ピンスクリーンアニメーションには、未来はありますか?」と問われたジャックの回答である。 「 現在、世界には2つのピンスクリーンが正常に機能している。 だから私はどんな可能性が広がるのかが待ちきれない。 もはや過去の装置ではなく、未来のものだろう。 ミシェル・レミュー(Michèle Lemieux)が現在NFBで取り組んでいる映画は、まさにデジタル時代のピンスクリーンでの最初の撮影だろう。つまり、「画像のキャプチャ」はフィルムではなく、デジタルカメラでしている。 非常に面白い。 アレクセイエフと私がしなければならなかった記憶を頼る制作方法はもはや存在しない。 ミシェルは、常に参考となる画像を表示して、確認しながら作業が出来る。」 ミシェル・レミューはフランス映画の若い製作者たちを訓練するため、ピンスクリーンのマスタークラスを設立した。そのため今日もピンスクリーンは健在で、これはジャック・ドゥルーアンのおかげである。ミシェル・レミューの証言 「ジャックは私にたくさんのことを伝えてくれました。まず、ピンスクリーンの後継者であるという特権。彼は、このやや恐ろしい技法に取り組むための自信と、私が私自身になる地を与えてくれました。彼はまた、ピンスクリーンの修理とメンテナンス法を教えてくれました。ピンスクリーンは、発明家たちの辛い過去の渦中にありました。そして、壊れやすい。しかし誰よりもジャックはピンスクリーンアニメーションの素晴らしさを理解しており、守護者の役割を引き継いでいました。そして、私がその管理人兼学芸員になったことを理解しました。私は彼と並んで過ごした日々を、永遠に忘れることはないでしょう。あの瞬間は、私の人生の中で最も貴重で、感動的でした。」
※この「ピンスクリーンアニメーションの継承」の解説は、「ジャック・ドゥルーアン」の解説の一部です。
「ピンスクリーンアニメーションの継承」を含む「ジャック・ドゥルーアン」の記事については、「ジャック・ドゥルーアン」の概要を参照ください。
- ピンスクリーンアニメーションの継承のページへのリンク