バンディアガラの断崖とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 建物・施設 > 施設 > 景勝地・観光地 > マリの世界遺産 > バンディアガラの断崖の意味・解説 

バンディアガラ‐の‐だんがい【バンディアガラの断崖】

読み方:ばんでぃあがらのだんがい

Falaises de Bandiagaraマリ中部バンディアガラ山地にある断崖モプティに近い。ニジェール川面し標高差約500メートル、幅は約150キロメートルに及ぶ。断崖周辺にはドゴン人集落点在し、独自の文化保っている。1989年「バンディアガラの断崖(ドゴン人の地)」の名で世界遺産自然遺産文化遺産)に登録された。


バンディアガラの断崖

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/03 09:55 UTC 版)

バンディアガラの断崖(ドゴン人の地)
マリ共和国
バンディアガラの断崖
英名 Cliff of Bandiagara (Land of the Dogons)
仏名 Falaises de Bandiagara (pays dogon)
面積 4000km2
登録区分 複合遺産
IUCN分類 天然記念物 (III)
登録基準 (5) (7)
登録年 1989年(ID516)
公式サイト 世界遺産センター(英語)
地図
使用方法表示
バンディアガラの断崖
南方からみたバンディアガラの断崖
地域 マリ共和国モプティ州
面積 4,000 km2
創立日 1985年
断崖の近接光景

バンディアガラの断崖(バンディアガラのだんがい、: La falaise de Bandiagara)は、マリ共和国ドゴン人居住地域となっている断崖。その壮観な自然環境と、マルセル・グリオールの紹介によって広く知られるようになったドゴン人の文化が保持されている地域であることから、ユネスコ世界遺産に登録されている(ID516)。

この断崖の標高差は500mであり、幅は150kmに及んでいる。この断崖の所々や、断崖の裾野に、ドゴン人はおよそ700の村落を作り、25万人ほどが暮らしている。ドゴン人がこの地に定住を始める以前にはテラン人英語版(Tellem)たちの居住地として使われていたが、ドゴン人の流入によって駆逐されテラン人はドゴン人に吸収された。

ドゴン人は独自の神話体系を持ち、キリスト教イスラームに帰依することなくその神話を強固に保持し続けてきた。この神話の中には、シリウスに関する非常に高度な知見が含まれているとされ、オーパーツ的な知識として注目されたこともあるが、その後の調査では、ごく一部のドゴン人グループにしかシリウスに関する神話は存在しないことが判明、またそのシリウス神話に関しても、シリウスが連星であることが知られておらず、決して高度な天文知識は含まれていないことが判明している(ドゴン人の神話を参照)。

このように伝統文化を重んじて集落を営んできたドゴン人だが、都市への人口流出はこの地域にも見られる。また、観光客が押し寄せることによって、伝統的な儀式の位置づけなども変容しつつあることなどが指摘されている。

一帯は自然も豊かであり、高原平野および侵食による洞窟砂丘、岩壁など多様な地形がある。ドゴン人の伝統医学に用いられる薬用植物でバンディアガラの断崖にしか生息していない固有種Acridocarpus monodii英語版が生えているほか、ドゴン人の神聖な儀式に関わるオグロスナギツネジャッカルワニも生息している[1]

登録基準

この世界遺産は世界遺産登録基準のうち、以下の条件を満たし、登録された(以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である)。

  • (5) ある文化(または複数の文化)を代表する伝統的集落、あるいは陸上ないし海上利用の際立った例。もしくは特に不可逆的な変化の中で存続が危ぶまれている人と環境の関わりあいの際立った例。
  • (7) ひときわすぐれた自然美及び美的な重要性をもつ最高の自然現象または地域を含むもの。

脚注

  1. ^ Cliff of Bandiagara (Land of the Dogons)” (英語). UNESCO World Heritage Centre. 2023年4月29日閲覧。

参考文献

  • ユネスコ世界遺産センター(監修)『ユネスコ世界遺産 (12) 中央・南アフリカ』講談社、1997年
  • 中川武 三宅理一 山田幸正(監修)『世界遺産を旅する・第12巻(エジプト・アフリカ)』近畿日本ツーリスト、1999年

座標: 北緯14度21分32秒 西経3度35分42秒 / 北緯14.35889度 西経3.59500度 / 14.35889; -3.59500


バンディアガラの断崖

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 02:27 UTC 版)

オーパーツ」の記事における「バンディアガラの断崖」の解説

ドゴン族の神話中にシリウスB認識していたかのような知識があると言われているが、後の調査では、ドゴン族にはシリウスに関する神話そのもの存在しないことが判明し、「神話」は報告マルセル・グリオール捏造考えられている。

※この「バンディアガラの断崖」の解説は、「オーパーツ」の解説の一部です。
「バンディアガラの断崖」を含む「オーパーツ」の記事については、「オーパーツ」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「バンディアガラの断崖」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「バンディアガラの断崖」の関連用語

バンディアガラの断崖のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



バンディアガラの断崖のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのバンディアガラの断崖 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのオーパーツ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS