ハンター式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/16 09:16 UTC 版)
「ウィリアム・ウィルソン・ハンター」の記事における「ハンター式」の解説
詳細は「ハンター式」を参照 ハンターはインドの固有名詞をつづるために独自の翻字方式を開発した。この方式は早く1869年7月にできていたが、『インド帝国地誌』でこの方式を使用することが1870年に承認され、1871年に『インド固有名詞正書法ガイド』として出版された。 Guide to the Orthography of Indian Proper Names. Calcutta: Government of India. (1871). ハンターによると、当時行われていた翻字方式では母音のつづり方に関して3種類の異なる方式が行われていた。 英語の母音のつづりをそのまま持ちこむ方式 短い母音を u i oo、長い母音を a ee oo と記す方式(ジョン・ギルクリストが使用) 短い母音を a i u、長い母音を á í ú と記す方式 このうち最後の方式(ハンターは「ウィリアム・ジョーンズ式」と呼ぶ)を採用した。しかしこの方式はダイアクリティカルマークが多すぎる問題があった。ハンターは「50あるサンスクリットの文字を26しかないラテン文字で正確に表記するのは無理である」とし、子音についてはダイアクリティカルマークを使わず、対象である英語圏の読者が説明なしで読んでも近似的な発音が得られるように設計した。これによって異なる音声が同じつづりになることがあった(歯音とそり舌音の区別がなされないなど)。 大都市名など、すでに固定した綴りが存在する地名はそのまま変更しない。 この翻字方式はのちにハンター式(Hunterian system)と呼ばれるようになり、その後に多少の変更が加えられたが(たとえば長母音を表すアキュートアクセントは『インド帝国地誌』3版ではマクロンに変えられている)、インドにおけるローマ字表記の標準として使われている。ミゾ語の正書法もハンター式をもとにしている。
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