ハリソン・クロノメーター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 14:35 UTC 版)
「クロノメーター」の記事における「ハリソン・クロノメーター」の解説
1735年イギリス人の木工・大工職人のちに時計職人のジョン・ハリソンは頑丈な梁に揺れや温度変化を吸収するバネを取り付け、ねじを巻いている間も機械が作動し、ねじが巻かれた当初と緩んだ後でも時計の回転力が一定になる装置を備え、温度や揺れに強い置時計「クロノメーターH1」を製作した。その後1759年には直径5インチの懐中時計である4号機「クロノメーターH4」を製作、その誤差はイギリスからジャマイカまで81日間航行した間に8.1秒遅れただけ、すなわち年差にして約30秒という高性能を実現し高精度な時計の代名詞となった。 経度法委員会はラーカム・ケンドール(Larcum Kendall 、1721年9月21日-1795年11月22日)に「クロノメーターH4」の複製を依頼、ラーカム・ケンドールは1769年に「クロノメーターK1」を作成した。この時計はイギリス海軍艦艇に配備され、ジェームズ・クックの第二次航海の際にもその実用性が改めて確認され、イギリス海軍の作戦実行に大幅な改善をもたらし、作戦遂行能力を向上させた。 これらの時計は現在旧グリニッジ天文台イギリス海洋博物館に展示されている。
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