ハッジの完了
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 02:18 UTC 版)
大巡礼は、巡礼月の第8日から始まる。巡礼者は再び、イフラームを着用する。そして、メッカから近くの町のミナ(英語版) へ移動する。そこで、彼らはその日の残りを費やす。 翌朝、すなわち、巡礼月の第9日に、巡礼者は、ミナからアラファト山へ移動する。彼らは、日没までは、日中、アラファト山の定められた区画内で過ごすことになる。アラファト山の滞在の間は、宗教的儀式や祈りは要求されていないが、多くの巡礼者が祈り、神との対話、自らの人生について思索する時間に費やす。日没後に彼らは、アラファト山とミナの間にある地域のムズダリファ(英語版) へ移動する。そこは、ジャマラートの投石 (en:stoning of the jamarat) のために、小石が集められている場所である。 ムズダリファで夜を過ごした後で、巡礼者は、ミナへと戻る。その時には、すでに、巡礼月の10日になっている。ジャマラートの投石の儀式の最初に、巡礼者は、ミナにある大きなジャムラー(壁)に向け、7つの小石を投げる(ジャマラート橋参照)。その後で、一匹の動物が生贄になる。伝統的に、巡礼者は、自らの手で動物を殺すか監督するかのどちらかである。今日では、大巡礼が始まる前に、多くの巡礼者は、メッカにて犠牲となった証を買い求める。巡礼月の10日、巡礼者は、イフラームの制限から解放される。すなわち、髪を剃り(あるいは切り)、イフラームの服装から着替える。髪を剃るという行為は、再生の象徴であると同時に、ハッジを完了したことに寄っての巡礼者の罪が一掃されたことを示す。その日中に、巡礼者は、メッカにあるマスジド・アル・ハラームを訪問する。10日の晩に、ミナへと帰着する。 11日の昼間、ミナにある3つの壁全てに石を投げなければならない。同様の儀式を次の日にも実行しなければならない。巡礼者は、12日の日没までに、ミナからメッカへ移動しなければならない。もしもできないようであれば、13日の日にメッカに旅立つ前に、巡礼者は、再度、同様の儀式を実施する必要がある。最終的には、メッカを立ち去る前に、巡礼者は、“Tawaf al-Wada”(タワーフ・アル・ワダ(英語版) も参照)と呼ばれる別れのタワーフを演じるのである。 2010年、メッカ、ミナ、ムズダリファ、アラファトを結ぶ鉄道が中国の企業によって建設され、巡礼期間中のみ運行されている。 詳細は「en:Al Mashaaer Al Mugaddassah Metro Southern Line」を参照 キング・アブドゥルアズィーズ国際空港ハッジ・ターミナル 巡礼のルート タワーフ、サーイ、サファーとマルワの丘 ミナ ムズダリファ 15世紀のハッジの証明書
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