ハイテクと落書き
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/21 05:51 UTC 版)
落書きは人の起こす無為、無作為な行動であるため、時にとんでもない分野にも現れる。ハイテク分野もその例に漏れず、コンピュータプログラムのソースコードには古くよりコメント行と呼ばれる、実際の動作には関係しない文字列が在り、これらはプログラムソースを直接的に見ない事には発見されないメッセージである。これらコメント行は本来プログラムに対する注釈であるが、ここにプログラム本体とは無関係な落書きが成されることもある。 このような落書きは時折コンピュータプログラムに仕込まれており、プログラマーの作業メモから単なるジョーク、果ては職場の鬱憤に至るまで、様々な事が書き散らされていたりするケースも見出せる。バイナリエディタでファミリーコンピュータのROMカセットに格納されていたデータを調べた所、延々と職場の愚痴が書き込まれていたゲームソフト(『えりかとさとるの夢冒険』)や卑猥な文言がキャラクタデータとして格納されていたもの(『元祖西遊記スーパーモンキー大冒険』)が発見されたなどという話も出ている。またそれ以外にも、イースター・エッグのようにプログラムそのものをジョークとして仕込むことも行われる。 その一方で、ソフトウェアのみならずハードウェアにまで落書きが見出される事もある。集積回路はその内部回路を写真のように感光による化学的処理で作成しているが、この原版に落書きする事で、回路内に落書きできる事が知られている。このような微細な落書きは顕微鏡でしか見る事は出来ないが、米国のMichael Davidsonはこれを収集、自身のサイトで紹介している。
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