ドイツの超越瞑想事件
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ドイツでは、青少年・家族・健康のための連邦大臣が、1979年12月に「若者宗教(Jugendreligionen)」 ないし「若者セクト (Jugendsekten)」 に関する報告書を連邦議会の請願委員会に提出し、翌年「ドイツ連邦共和国における若者宗教」というタイトルで出版した。この報告書には、「超越瞑想 (Transzendentale Meditation)」 運動に関して、超越瞑想は瞑想者に精神的障害をもたらす可能性があり、超越瞑想の教師らはそのような障害に対処するための十分な専門教育を受けていないという記載があった。ドイツにおいて超越瞑想を普及させる団体やその教師らは同年提訴し、控訴審裁判所では超越瞑想側が勝訴したが、連邦行政裁判所(1989年5月23日判決43)は、原告ら(超越瞑想側)の請求には理由がないという判決を下した。この判決では、超越瞑想を若者宗教ないし若者セクトと呼ぶこと自体は、超越瞑想支持者の基本権の制約には当たらず、控訴審裁判所により認定された事実関係は、超越瞑想が精神的障害をもたらし得るという発言を正当化するものであるとしている。
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