ディープ・スロートの正体
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「ディープ・スロート (ウォーターゲート事件)」の記事における「ディープ・スロートの正体」の解説
「ディープ・スロート」が誰なのかは、長い間謎であった。一般には「ディープ・スロート」は、ウォーターゲート事件の真相を知っていたが、何らかの理由で自ら告発者となることが出来なかったと考えられた。ニクソン政権幹部で、事件の隠蔽工作を行ったとされるフレッド・ラルーや、ジョージ・H・W・ブッシュ、ヘンリー・キッシンジャーらの名が噂された。 また、レン・コロドニーとロバート・ゲトリンの著書『静かなるクーデター』(新潮社刊 ISBN 978-4105265014)では、ペンタゴンからニクソン政権に送り込まれた大統領特別補佐官アレクサンダー・ヘイグ准将以外ではありえないと論じられた。 そして2005年5月31日、事件当時のFBI副長官だったマーク・フェルトが自分が「ディープ・スロート」であったことを、雑誌『ヴァニティ・フェア』の記事をきっかけとして、公表した。 『ワシントン・ポスト』で、ウォーターゲート事件を取材したウッドワードも、フェルトが「ディープ・スロート」であったことを認め、ウッドワードはその年の秋に、内幕を明かした『ディープ・スロート 大統領を葬った男』(伏見威蕃訳、文藝春秋、2005年10月 ISBN 978-4163675800)を刊行した。 フェルトは2008年12月18日、カリフォルニア州サンタローザ市内の自宅で95歳で死去した。 ただし、1972年10月にウッドワードとフェルトが初めて「密会」してから数日をおかずに、ワシントン・ポストに情報を入れたのはマーク・フェルトだったとハリー・ロビンス・ハルデマン補佐官がニクソンに報告している。この報告の時期と内容は、後に大統領執務室の録音テープから明らかになったことである。 後にウッドワードは、その著作の中で「ハルデマンからニクソンへの報告の情報源」は、ワシントン・ポスト内の誰かであったと書いている。
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