テーブルトークRPGのゲームマスターの名称の起源と異称
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/18 08:43 UTC 版)
「ゲームマスター」の記事における「テーブルトークRPGのゲームマスターの名称の起源と異称」の解説
ゲーム管理者という意味での「ゲームマスター」という用語の起源はプレイ・バイ・メール(郵便ゲーム)にある。ボードゲームやウォー・シミュレーションゲームをプレイ・バイ・メール形式で行うとき、ルールの複雑さから通信チェスのように対戦プレイヤー間の郵便のやりとりだけでゲームをすすめていくのは難解なことがしばしばあった。特に3人以上で対戦を行うマルチゲームではその傾向は顕著であった。そのため、ゲームの管理人「ゲームマスター」を準備し、各プレイヤーはそのゲームマスター役の人物に手紙を送り、ゲームマスターは送られてきた手紙をゲームルールに照らし合わせて処理し、その結果何が起こったかを各プレイヤーに返信する、という仕事を行っていた。そのことから、テーブルトークRPGでも「各プレイヤーの行動を聞き取り、ルールどおりに処理する進行役」をゲームマスターと呼称するようになったのである。 なお、テーブルトークRPGで「ゲームマスター」の言葉をはじめて使用したのは1975年に発売された『トンネルズ&トロールズ』である。世界初のテーブルトークRPGである『ダンジョンズ&ドラゴンズ』はその当初から現在までゲームマスターのことを「ダンジョンマスター(迷宮の主)」と呼称している。 「ゲームマスター」ではなく、そのテーブルトークRPGが持つテーマや雰囲気をプレイヤーに感じさせようとの独自の呼称を使用している場合も多い。以下に例を示す。 レフリー 『トラベラー』などのGDW社製品 『サイバーパンク2.0.2.0.』 キーパー 『クトゥルフの呼び声』「Keeper for Arcane Lore.(いにしえの知識を守護する者)」の略 ワースメイカー 『ワースブレイド』 「ワースの創造者」の意味。ワースとはゲーム世界における根源力のこと ストーリーテラー 『ワールド・オブ・ダークネス』シリーズ ルーラー 『トーキョーN◎VA』 デビルマスター 『真・女神転生RPG』 略はダンジョンマスターと同じ「DM」となる ネクロマンサー 『永い後日談のネクロニカ』 略は「NC」。プレイヤー全員がゾンビであるため。 提督 『艦これRPG』 プレイヤー全員が「(擬人化された)軍艦」であるため。
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