チャンドラ
グレートオブザバトリー計画のX線観測衛星
NASAでは、グレートオブザバトリー計画3番目の科学衛星として、X線観測衛星「チャンドラ」の打ち上げを計画しました。宇宙のX線天文台となるチャンドラは、重さ約4,790kgの大型探査機で、地上からの高度約139,000kmの軌道に打ち上げられ、X線の観測を行います。チャンドラの管理はNASAのマーシャル宇宙航空センターが行いますが、その管制はスミソニアン天文物理天文台のチャンドラX線観測衛星センター(CXC)が行っています。
チャンドラには4対の鏡で構成された筒状の望遠鏡が搭載され、これによって観測されたX線の分析結果は、ブラックホール、超新星、ダークマターや、宇宙と生命にまつわる謎を解き明かす鍵となるのではと期待されています。
チャンドラは、計画当初は「AXAF(the Advanced X-ray Astrophysics Facility)」と呼ばれていましたが、NASAが探査機の名称を一般公募しました。そこで選ばれた「チャンドラ」という名称は、ノーベル賞受賞学者であるインド系米国人、スブラマニアン・チャンドラセカール氏にちなんだものです。
打ち上げの延期が度重なる
チャンドラは、1998年8月に打ち上げられる予定でしたが、コマンドやデータを管理するシステムの回路内に不具合があることが判明したり、チャンドラの推進力となる慣性上段ロケット(IUS)と同じものを搭載した衛星の打上げに問題が発生するなどの不運にみまわれましたが、1999年7月22日打ち上げのスペースシャトル・コロンビア号(STS-93)によって宇宙へ放出されました。
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