ターボ・ラムジェットエンジン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/12 15:07 UTC 版)
「ジェットエンジン」の記事における「ターボ・ラムジェットエンジン」の解説
ラムジェットエンジンの内部にターボジェットと同等の機構を取り付け、ラムジェットが作動する高速に達するまではターボジェットとして機能する形式のエンジン。もしくはターボジェットの外周部にラムジェットの機能を付加する形式ともいえ、高バイパス比ターボジェット (high-bypass-ratio turbojet) とも呼ばれる。流入空気をターボジェットへ回すか、完全にバイパスしてラムジェットとして機能させるかを飛行速度に応じてバイパスフラップで制御する。 採用例 現在のところ、上記のコンセプトに基づいて製作された実用エンジンは存在しない。 SR-71とその原型機(A-12やYF-12)に搭載されたプラット・アンド・ホイットニー J58シリーズをターボラムジェットエンジンに分類している事例が多く見られる。超音速飛行時にJ58はインレット部の空気吸入・圧縮で出力の8割を生み出す。しかし、超音速機においてインレットで推力が発生する事例は珍しくない。またJ58においてもインレット部で燃焼を行うわけではなく、燃焼室に等エントロピ圧縮された空気が供給されるわけでもない。製造元の Pratt & Whitney 社はJ58をターボジェットと分類している。 なお、ターボ・ラムジェット機としてしばしばMiG-25が挙げられることがある。しかしこれは誤りであり、同機は3000km/hの高速飛行時に得られるラム圧を考慮して圧縮機の圧縮比を低く抑えてあるだけで、ラムジェットとしてのエンジン動作は行っていない。
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ターボ・ラムジェットエンジン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/16 21:20 UTC 版)
「ラムジェットエンジン」の記事における「ターボ・ラムジェットエンジン」の解説
低速時と高速時の双方に対応したエンジンとして、ターボ・ラムジェットエンジンが考案されている。これは、ラムジェットエンジンの要素に加えて圧縮機・タービンを装備し、低速時と高速時の空気流入経路を変更することにより、低速時はターボジェットエンジン、高速時はラムジェットエンジンとして作動するものである。流入空気を圧縮機を経由させてターボジェットとして機能させるか、圧縮機をバイパスしてラムジェットとして機能させるかは、バイパスフラップとよぶ機構により飛行速度に応じ制御する。ターボジェットの外周部にラムジェットの機能を付加する形式ともいえ、高バイパス比ターボジェット(high-bypass-ratio turbojet)とも呼ばれる。 現在のところ、上記のコンセプトに基づいて製作された実用エンジンは存在しない。 誤解により、SR-71とその原型機(A-12やYF-12)に搭載されたプラット・アンド・ホイットニー J58シリーズがターボラムジェットであるとする記述がしばしば見られるが、高速飛行時に得られるラム圧を考慮してバイパス等が設計されてはいるものの、それを利用して燃焼を行うものではないためターボラムジェットではない。 また、こちらも誤解により、ターボ・ラムジェット機としてしばしばMiG-25が挙げられることがあるが、同機のエンジンは 3000 km/h の高速飛行時に得られるラム圧を考慮し圧縮機の圧縮比を低く抑えてあるだけに過ぎず、ラムジェットとしてのエンジン動作は行っていない。
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