ソユーズ R-79V-300
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/30 14:02 UTC 版)
R79V-300(内部名称:製品79)は、AMNTK Soyuzで開発されたアフターバーナーおよび推力偏向制御を備えたターボファンエンジン。Yak-141垂直離着陸の試作機で、浮上推進エンジンとして使用される。水平方向と垂直方向の両方のモードでアフターバーナーを使用できる世界初のエンジンである。26基が生産された[1]。
設計
アフターバーナーと軸対称の2軸式のエンジンは、モジュール構造で以下の要素で構成される。
- 給気口
- 低圧圧縮機(5段)
- 高圧圧縮機(6段)
- 燃焼室
- 冷却ブレードを備えた低圧および高圧タービン(各1段)
- アフターバーナー
- 調節可能な臨界断面積を持つ軸対称旋回ノズル
高圧圧縮機と低圧圧縮機はそれぞれ反対方向に回転する。圧縮機は力学的安定性が向上、および主燃焼室内の旋回流燃焼器。回転ノズルは、少なくとも1500回の推力偏向に耐える。
搭載機
エンジンはYak-141の試作機に搭載された。最初の試作機には、最大推力15000 kgfまでのエンジンが搭載された(飛行実験機Tu-16LLでの試験にも同じエンジンが使用された)。飛行試験を目的とした2番目と3番目の試作機(製品48-2と48-3)では、エンジンはすでに最大推力15,500 kgfで使用されていた。
派生型
- R79V-300 - Yak-141に使用された基本形式。
- R134-300 - 超音速ビジネスジェット用にR79V-300に基づいて設計された[2]
- R179-300 - MFI候補機に搭載する予定だった型式。AL-41Fとの競争に敗れ製造されなかった[3]。
- R179-TV1 - An-124やPAK VTAといった大型機向けにR179-300のエンジンコアに基づいて設計されていた[4]。
- P145M-300 - R-179-300のさらなる発展型。AL-41F1との競争に敗れ製造されなかった[3]。
諸元
R79V-300 | |
---|---|
全長 | 4780mm[5] |
外径 | 1390㎜[5] |
重量 | 1850 kg[5] |
タービン数(高圧/低圧) | 6 / 5 |
バイパス比 | 0.81 |
燃料消費量 | 0.66kg / kgf・h |
推力 | 10977kgf[6][7] |
離陸時推力 | 14000kgf[6][7][8] |
アフターバーナー使用時の推力 | 15500kgf[5][6][7][8] |
圧縮比 | 22:1 [5] |
脚注
- ^ Як-141 на сайте airwar.ru. オリジナルの2012-04-11時点におけるアーカイブ。 2011年6月21日閲覧。.
- ^ Р134-300 на официальном сайте АМНТК «Союз». オリジナルの2011-03-03時点におけるアーカイブ。 2011年6月20日閲覧。.
- ^ a b Приложение - Коммерсантъ Business Guide (42157) - Пятое отклонение
- ^ АМНТК "Союз" создает двигатель Р179-ТВ1 для Российских самолетов ВТА сверхтяжелого класса
- ^ a b c d e Р79В-300 на официальном сайте АМНТК «Союз». オリジナルの2009-09-02時点におけるアーカイブ。 2011年6月20日閲覧。.
- ^ a b c При Н=0, V=0, Тн=+15°С
- ^ a b c Р79В-300 на сайте airwar.ru. オリジナルの2012-01-23時点におけるアーカイブ。 2011年6月20日閲覧。.
- ^ a b Берне Л. (1994). "Як-141 — сверхзвуковая «вертикалка»" (ロシア語) (5) (Крылья Родины ed.). М.: 1–2. ISSN 0130-2701。
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関連項目
外部リンク
- Официальный сайт АМНТК «Союз». オリジナルの2012年6月12日時点におけるアーカイブ。 2011年6月12日閲覧。.
「ソユーズ R-79V-300」の例文・使い方・用例・文例
- ソユーズという,ソビエトの宇宙船
- スペースシャトルは近いうちに引退するため,ロシアのソユーズが現役で再使用可能な唯一の有人宇宙船になる見込みだ。
- ロシアの宇宙船「ソユーズTMA-17」が2009年12月21日,カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられた。
- 12月23日,宇宙船ソユーズがISSにドッキングし,野口さんや米国とロシア出身の2人の乗組員はISSに乗り込んで5か月のミッションを開始した。
- 6月2日,野口聡(そう)一(いち)さんと他の宇宙飛行士2人がロシアの宇宙船「ソユーズTMA-17」で宇宙から帰還した。
- ソユーズ宇宙船は日本時間の6月2日午前9時ごろにISSから分離した。
- 古川さんと他の2人の宇宙飛行士が乗ったロシアのソユーズ宇宙船は,6月8日にカザフスタンのバイコヌール宇宙基地を飛び立った。
- ソユーズ宇宙船は6月10日に国際宇宙ステーション(ISS)とのドッキングに成功した。
- スペースシャトルの役割は今後,ロシアの宇宙船ソユーズおよび,日本やヨーロッパの無人補給機によって果たされる。
- 3人の宇宙飛行士を乗せたソユーズ宇宙船のカプセルはカザフスタンの雪に覆われた平原に無事着陸した。
- 11月22日の早朝,ソユーズは地上約100キロの大気圏に突入した。
- 星(ほし)出(で)彰(あき)彦(ひこ)さん(43)と他の2人の宇宙飛行士を乗せたロシアのソユーズ宇宙船が7月15日,カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から国際宇宙ステーション(ISS)へ向けて打ち上げられた。
- 約9分後,ソユーズは打ち上げロケットから分離し,指定の軌道に乗った。
- 7月17日,ソユーズはISSとのドッキングに成功し,約2時間半後,3人の飛行士はISSに移動した。
- 若(わか)田(た)光(こう)一(いち)さんと2人の同僚宇宙飛行士は,11月7日,ソユーズ宇宙船で国際宇宙ステーション(ISS)に到着した。
- トーチはその後ソユーズ宇宙船で地球に戻された。
- 彼らはロシアの宇宙船「ソユーズ」でカザフスタンに着陸した。
- 大西さんとあと2人の乗組員,ロシアのアナトーリ・イヴァニシンさんと米国のケイト・ルビンズさんは,ロシアのソユーズ宇宙船でカザフスタン中部の大草原地帯に着陸した。
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