ストーンヘンジの建築
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/01 04:50 UTC 版)
予言を終えたマーリンは、ヴォーティガーンの弟であるオーレリアン・アンブローズ(アンブロシウス・アウレリアヌス)とユーサーの軍勢が明日トットネスに上陸し、悪逆を尽くした兄王を誅殺するであろうことを伝えた。ヴォーティガーンは父コンスタンティン2世と長兄コンスタンスを殺して王位を簒奪したため、下二人の弟はそれを恨みに思っていたのである。 予言の通りオーレリアンが勝利して新たなブリテン王となり、戦勝碑を作ることになった。素材の候補を選定するために、森の中に隠棲していたマーリンを探しあてると、魔法使いはアイルランドのキララウス山中にある「巨人の舞踏」という巨石を使うのが良い、と言う。これ聞いた王は初め一笑に付したが、マーリンが重ねて太古の巨人がアフリカからアイルランドに運んだ魔法の石であること、石には治癒の効果があることを説くと、弟ユーサーに一万五千の兵を付けてアイルランドに向かわせた。 ユーサーの遠征中にオーレリアンが毒殺されると、夜空に、二つの光線を吐く竜の形をした星々が現れた。マーリンに占わせると、兄王が死んだこと、ユーサーは戦に勝利すること、光線のうちガリアに伸びるのは後に生まれる彼の息子(アーサー)がガリアを征服すること、もう一つの弱々しい光は娘(アン)の息子と孫たち(モードレッドとその二人の息子)がブリテンを継ぐことを示すという。アイルランドに勝利した後、王位に就いたユーサーは、マーリンの予言を思い出して黄金で二つの竜を作り、ペンドラゴンすなわち「竜の頭」と名乗るようになった。 ユーサーはエームズベリーに「巨人の舞踏」を使った巨石建築群を立てて死ぬまでそこで指揮を取り、崩御後もその下に埋葬された。この巨石建築群は後世にストーンヘンジと呼ばれ、オーレリアン、ユーサー、アーサー、コンスタンティン3世の四代のブリテン王のうち、アヴァロンの島に旅立ったアーサーを除く三人が葬られているのだという(ストーンヘンジは紀元前2000年より以前に立てられた建築物であるため、無論歴史的事実ではない)。
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