ストラトキャスターの派生モデル及び改造モデルの広がり
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 19:58 UTC 版)
「フェンダー・ストラトキャスター」の記事における「ストラトキャスターの派生モデル及び改造モデルの広がり」の解説
1970年代にはシェクター社などの、ストラトキャスター用の改造部品を製造・販売するメーカーが登場し始めた。これは既に見たように、ストラトキャスターが大量生産される工業製品として設計されていたため、部品の交換が容易であったことによる。また、グレコやフェルナンデス、アイバニーズなど、ストラトキャスターのコピーモデルを製造販売する会社も現れる。 1980年代に入ると、本家であるフェンダー社のストラトキャスターよりも高価な材料を用い、高精度な工作によって製造された高級なストラトキャスター派生モデルが一般化する。また、1970年代末に登場したギタリスト、エドワード・ヴァン・ヘイレンが自作の改造ストラトキャスター(ストラトキャスター型ボディにハムバッキング・ピックアップをダイレクトマウントし、クレイマー社製のネックを装着)を使用していた影響もあり、ハムバッキング・ピックアップをリアにマウントしたストラトキャスター派生モデルが大流行する。現在では、ストラトキャスターにハムバッキング・ピックアップを搭載するスタイルは定番として多く見られる。これらは英語圏では"スーパーストラト"と呼ばれるが、日本ではモダンST、カスタムST程度の呼び方が一般的である。 このストラトキャスター派生モデルは、1980年代にはブラッド・ギルス(ナイト・レンジャー)やスティーヴ・ルカサーが使用していた、SSHレイアウト+フロイド・ローズ・トレモロユニットというデザインが定番であり、シャーベル社やジャクソン社の製品が有名であった。この時期、ボディのデザインもさらに多様化し、ジャクソン社が考案したディンキー・モデル(一回り小さいサイズ)や、ピックガードレス・デザインなどが広く普及する。 1990年頃からは、スティーヴ・ヴァイがアイバニーズ社に作らせたシグネチャーモデル(ディンキー・ボディ+HSHレイアウト)の影響もあり、フロイド・ローズ装着型のストラトキャスター派生モデルの定番は、HSHレイアウトへと変化する。
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