フロイド・ローズ
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フロイド・ローズ(英語名:Floyd Rose)は、ギタリストでエンジニアのフロイド・D・ローズが考案したビブラート・システム。1977年に開発され、1980年代の初頭からエドワード・ヴァン・ヘイレン、ニール・ショーン、ブラッド・ギルス、ジョー・サトリアーニ、スティーヴ・ヴァイらの使用によって爆発的な人気となった。大きな音程の可変幅とチューニングの安定性で知られる。ギター界の最も革新的な技術のひとつと見なされる事も多く[1][2]、今日でもエレクトリック・ギターのブリッジとして散見されるユニットである。
- ^ Gill, Chris (December 2006). “10 Most Earth Shaking Guitar Innovations”. Guitar World 2010年10月2日閲覧。.
- ^ Blackett, Matt. “101 Greatest Moments in Guitar History 1979 - 1983”. Guitar Player 2010年10月7日閲覧。.
- ^ Vinnicombe, Chris; Leonard, Michael (2009-04-09). The 10 guitars that changed music. pp. 3 2010年10月2日閲覧。.
- ^ a b Gold, Jude. Whammy Bar Pyrotechnics 2010年10月2日閲覧。.
- ^ di Perna, Alan. Steve Vai: Flex Appeal. pp. 4 2010年10月2日閲覧。.
- ^ US patent 4171661, Floyd D. Rose, "Guitar tremolo method and apparatus", issued 1979-10-23 - bridge mechanism patent;
- ^ http://www.plainsite.org/flashlight/case.html?id=1797989
- ^ a b Ganaden, Gerry (April 2009). “Trem Wars: The Whammy Arms Race”. Premier Guitar: 4 2010年10月7日閲覧。.
- ^ a b 『ギターの構造に強くなる本』シンコーミュージック 宮脇俊郎 1998年 ISBN 4401142586 pp 93-96.
- ^ 『ギターマガジン 2012年1月号』リットーミュージック 「マイギターチューンナップ」 竹田豊 p.141 記事連動ビデオ解説 (YouTube GuitarMagOfficial)
- ^ Bradley, Simon (2009-09-04). “EVH Wolfgang”. Guitarist (magazine): 3 2010年10月7日閲覧。.
- ^ Gill, Chris (2009-06-30). “Eddie Van Halen: Of Wolf and Man”. Guitar World: 6 2010年10月7日閲覧。.
- ^ Ganaden, Gerry (February 2009). “Big Block Floyd Rose Tremolo Review”. Premier Guitar 2010年10月7日閲覧。.
- ^ Kirkland, Eric (May 2010). “FloydUpgrades.com Brass "Big Block" and Titanium Sustain Blocks”. Guitar World 2012年4月4日閲覧。.
- 1 フロイド・ローズとは
- 2 フロイド・ローズの概要
- 3 脚注
フロイド・ローズ
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「ビブラート・ユニット」の記事における「フロイド・ローズ」の解説
詳細は「フロイド・ローズ」を参照 ロック式ビブラートユニットの元祖的な存在。日本では「フロイト・ローズ」と呼称される場合もある。シンクロナイズド・トレモロを原型としており、その代替部品としてストラトキャスターに改造で交換されることも多かった。 弦をナット部とブリッジ部で挟んで固定(ロック)し、この部分での弦の摩擦(チューニングの狂いの原因)をほぼ根絶している。シンクロナイズド・トレモロはユニット揺動の支点が6本の木ねじになっており(近年は改良版も登場している)、支点の位置が正確に定まらず、支点部分での摩擦抵抗も大きい。フロイド・ローズの支点は左右2本のみで、しかも鋭角に成型されており、支点の位置のズレや摩擦抵抗がほぼゼロになっている。そのためチューニングの狂いがほとんど起きず、アームの操作感も軽い。 シンクロナイズド・トレモロに比べ実質的な弦長が短くなるため、音程の可変幅がさらに大きくなる。特にアーミングアップ・キャビティを設置した場合には、大幅なアーム・アップを行うことができる。 アーミングに伴うチューニングの狂いをほとんど解消し、多くのギタリストにとって福音となった。その一方、ナットとブリッジの材質や構造が元のギターとは別のものに変わり、弦をその素材で挟み込んでしまうため、そのギター本来のサウンドが失われる(どんなギターに取り付けてもフロイド・ローズ特有の音になる)という点を問題視する意見もある。そのためチューニングが多少狂いやすくなるのは承知の上で、ナットはギター本来のものを活かす(ナット部で弦をロックしない)方式の亜流ユニットも登場した。 近年特殊なボールエンド(弾丸のような形状で、スタインバーガーのダブルボールエンドの様に前後に取り付けられている)を採用した「スピードローダー」が発売されていた。これはナット部分のロック部分とブリッジサドルのロック部分で弦を固定すると同時に、弦を張ったのと同時にチューニングが完了するというシステムで、前述したスピードローダー専用弦が必要となる。チューニングの細かい狂いは通常のフロイドローズ同様、ファインチューナーを回して行う。しかし専用の弦が必要となるなどの不便さが露呈し、市場での評価を得られず姿を消している。
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