スズメノカタビラとは? わかりやすく解説

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すずめ‐の‐かたびら【×雀の帷子】

読み方:すずめのかたびら

イネ科一、二各地道端原野生え、高さ1025センチ線形淡緑色の卵形の穂を円錐につける。《 春》


雀の帷子

読み方:スズメノカタビラ(suzumenokatabira)

路傍畑地にごく普通のイネ科雑草


雀帷子

読み方:スズメノカタビラ(suzumenokatabira)

イネ科の一~二年草


雀帷子

読み方:スズメノカタビラ(suzumenokatabira)

イネ科の一~二年草

学名 Poa annua


雀の帷子

読み方:スズメノカタビラ(suzumenokatabira)

イネ科二年草雑草

季節

分類 植物


スズメノカタビラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/19 17:37 UTC 版)

スズメノカタビラ
スズメノカタビラ
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 単子葉類 Monocots
階級なし : ツユクサ類 Commelinids
: イネ目 Poales
: イネ科 Poaceae
: イチゴツナギ属 Poa
: スズメノカタビラ P. annua
学名
Poa annua L.
和名
スズメノカタビラ

スズメノカタビラ(雀の帷子、学名Poa annua)は、単子葉植物イネ科イチゴツナギ属一年草である。冬を越して越年草となることもある。

特徴

身近にごく普通に見られる雑草である。稈は株立ちし、高さ5~30センチメートル、軟弱でざらつかない[1]。地下茎はなく、数本が株立ちになっている。全株黄緑色で柔らかい。茎は葉の基部の鞘に包まれ、葉は平らで短めの線形、真っすぐに出るが、先端がやや窪んで受けた形になっており、長さ4~10センチメートル[1]。時折り葉の縁が波打つようになる。

花序は円錐花序で、季節を問わずに出るが主に春に開花する。花序の枝が横に広がるのが特徴の1つ。小穂は卵形、長さ3~5ミリメートル、ときに紫色を帯び、左右から偏平で小花は3~5個。

護穎は先が鈍くとがり長さ約3ミリメートル、縁は透明な膜質で、背面の中間部以下に綿毛を密生する。内穎の竜骨に綿毛がある[1]

名は、葉鞘や護穎の縁が膜質で、薄い単衣を思わせることによる[1]

成育環境

非常に広範囲に生育している。道端、庭の隅、畑など、おおよそ雑草の生える場所ならどこにでも生えている。しかし、どちらかと言えば湿った所を好み、水田の田植え前には一面に出る。

分布も広く、国内は全土に、国外では南極大陸にも帰化している[1]ヨーロッパ近辺が原産とも言われるが、不明。アメリカ大陸は、比較的近年の帰化だと考えられている。

変種

本種は異なる二倍体植物を起源とする複二倍体植物と考えられ[2]、極めて変異に富む[3]。そのため、Poa annuaに属する分類群として多数の亜種・変種群が記載されてきたが、一般的には、狭義のスズメノカタビラ(P. annua L. var. annua)とツルスズメノカタビラ (P. annua L. var. reptans)の二群のみを認める見解が多数である[2][3]。 両者の相違点は、var. annua は1年生または越年性であり直立する、var. reptans は匍匐し、多年生である、とされる[2]。また両者は種子の休眠期間に違いがあるとする報告もある[2]。 日本では、両者の区別点として、主に基部以外の節から発根するか否かという点が取り上げられ、発根するものをツルスズメノカタビラとしている[2]大井(1965)は、日本産スズメノカタビラの中に叢生しないものがあることを認め、これをvar. reptans と考え、和名を「ツルスズメノカタビラ」とし、その特徴として梢が伸長、倒伏し、節から発根することを指摘した[3]。『神奈川県植物誌2001』では、ツルスズメノカタビラは匍匐性を示し、走出枝が数センチに渡って伸長し、栄養繁殖するとされる[4]。日本のツルスズメノカタビラはヨーロッパ原産の帰化種とも考えられている[4]

近縁種

近縁種としてはツクシスズメノカタビラ P. crassinervis が西日本にあり、やや背が高く、穂が上に向いて立つ。確実に同定するには小穂を見る必要がある。属は異なるが、やや似た姿で、似た所に生育する小型のイネ科植物としてはニワホコリ Eragrostis multicaulis があり、育ち具合によっては紛らわしいことがある。

脚注

  1. ^ a b c d e 第2版, 日本大百科全書(ニッポニカ),百科事典マイペディア,世界大百科事典. “スズメノカタビラとは”. コトバンク. 2021年8月28日閲覧。
  2. ^ a b c d e 舘野 2000
  3. ^ a b c 梅本、他 2001
  4. ^ a b 神奈川県植物誌2001, pp. 272–274

参考文献



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