ジョン・エドガー・フーヴァーによる5分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/20 18:20 UTC 版)
「同伴者」の記事における「ジョン・エドガー・フーヴァーによる5分類」の解説
まだマッカーシズム・赤狩りの色濃い時期であった1958年、初代FBI長官に在任中のジョン・エドガー・フーヴァーは、自著「Masters of Deceit: The Story of Communism in America and How to Fight It」(直訳すると「詐欺の職人たち:アメリカにおける共産主義の物語・それと戦う方法」)の中で、共産主義者の炙り出しを促す意図で、彼の公安的な信条に基づき、政治的に破壊的な者たちとして「同伴者(fellow traveler)」を以下の5分類に定義した。 The card-carrying Communist(IDカードを持ち歩く共産主義者) - アメリカ共産党のメンバーであることを公然と明らかにしている者。 The underground Communist(アンダーグラウンドの共産主義者) - アメリカ共産党のメンバーであることを秘匿している者。 The Communist sympathizer(共産主義者のシンパサイザー) - 共産主義者と同じ政治的な見解を有するがゆえに、潜在的な共産主義者である者。 The fellow traveler(同伴者・同調者・協力者) - 共産主義にシンパ感情を抱いているが、影響力のあるアドボケイト(代弁者・支持者・唱道者)でもなければ、潜在的な共産主義者でもない者。 The dupe(騙されやすい者・まぬけ・カモ・手先・傀儡) - 明らかに共産主義者でなく、潜在的な共産主義者でもないが、例えば、平和主義や少数民族・宗教的な少数派など社会的少数者のための公民権(人権・自由)を代弁・支持・唱道する、卓越・傑出した聖職者・宗教指導者や、赤狩りに対して市民的・政治的権利の違法な圧縮であるとして反対・抗議する者など、その政治的な言動が共産主義者による破壊を円滑・可能にする者。
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