ジャコウエンドウとは? わかりやすく解説

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じゃこう‐えんどう〔ジヤカウヱンドウ〕【×麝香×豌豆】

読み方:じゃこうえんどう

スイートピーの別名。


麝香豌豆

読み方:ジャコウエンドウ(jakouendou)

スイートピー別称
マメ科つる性一年草

学名 Lathyrus odoratus


麝香豌豆

読み方:ジャコウエンドウ(jakouendou)

イギリス改良され地中海沿岸地方原産マメ科蔓性一年草で、花に芳香がある

季節

分類 植物


麝香豌豆

読み方:ジャコウエンドウ(jakouendou)

作者 壷井栄

初出 昭和27年

ジャンル 小説


スイートピー

(ジャコウエンドウ から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/09 21:12 UTC 版)

スイートピー
スイートピー
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし : バラ類 rosids
階級なし : マメ類 fabids
: マメ目 Fabales
: マメ科 Fabaceae
亜科 : マメ亜科 Faboideae
: レンリソウ属 Lathyrus
: スイートピー L. odoratus
学名
Lathyrus odoratus L.
和名
ジャコウエンドウ
英名
Sweet pea

スイートピー (Sweet pea,学名Lathyrus odoratus) は、マメ科レンリソウ属植物。和名では、ジャコウエンドウ(麝香豌豆)やカオリエンドウ(香豌豆)、ジャコウレンリソウ(麝香連理草)などと呼ばれている。2月15日、3月15日、3月20日、6月9日の誕生花

概要

イタリアのシチリア島原産の一年草で、日本では主に観賞用として栽培される。弱酸性土壌が適する。直根性で移植を嫌う。ふつう秋蒔きする。

有毒植物であり、成分は同属の種に広く含まれるアミノプロピオニトリル (β-aminopropionitrile) で、に多く含まれる。多食すればヒトの場合、神経性ラチリスム (neurolathyrism) と呼ばれる痙性麻痺を引き起こし、歩行などに影響が出ることがある。他の動物では骨性ラチリスムと呼ばれる骨格異常が生じることがある。

歴史

原産は地中海沿岸で、17世紀末頃にイタリア・シチリア島で発見された。1699年、神父でミジルメリ植物園の初代園長を務めたフランシスコ・クパーニ英語版がシチリア島の原種をイギリスに送付したことから、園芸植物としての発展をはじめる[1]。本格的に改良、交配が進むのは19世紀後半に至ってからであった。トレヴァー・クラークとヘンリー・エックフォードの尽力により、多彩な品種が誕生した。

スイートピーは「エドワード王朝の花」とも呼ばれる。英国王エドワード7世アレクサンドラ王妃はスイートピーをこよなく愛し、祝いの場では装飾としてスイートピーがふんだんに用いられた。そのため、スイートピーが他国でもはやり、品種改良、栽培が盛んになった[2]

遺伝学の実験植物としても用いられ、イギリス遺伝学者であり、メンデルの法則英語圏の研究者に紹介し、その普及の先頭に立った人物であるウィリアム・ベイトソンは、実験にスイートピーを用いている[3]

中国では、「スイートピー」は腎陰虚の症状の中の耳に関わる症状を和らげるとされている。特に紫色のスイートピーの香りと色は、腎陰虚の気を補ってくれるということで注目されている[2]

日本では、スイートピーを題材とした歌に松田聖子の「赤いスイートピー」があり、スイートピーの認知度を高めた。

この歌について、「この歌が世に出た1982年1月当時に、赤色の花をつけるスイートピーは存在していなかった。」と語られることがあり、記事もある[4]。しかし、実際には流通していなかっただけで、「赤色系の色合いの花をつけるスイートピー」自体は1800年に既に存在していた[5]

栽培

発芽適温は15℃で、10月中~下旬が適期。種皮が硬い硬実種子なので、発芽率をよくするため一晩吸水させてから蒔くようにする。苗は正月過ぎから出始め、ポット苗に植えられて流通する。

植え付ける場所は、日当たりが良く、水はけ、風通しのよい場所が適地。酸性土を嫌うため、苗を植える2週間前までに苦土石灰をまき、酸度矯正をしておく。根が枝分かれすることなく、地中深くにまっすぐに伸びる植物なので、40cmぐらいの深さまでよく耕しておく。

定植後1~2週間したら摘心し、わき枝を出させるようにすると、多くの花を楽しめる。

参考文献

  • 井上 知昭:著『スイートピーをつくりこなす―連続採花による安定生産技術の実際』 (ISBN 978-4540051081) (社)農山漁村文化協会:刊 2007年
  • アリス・M. コーツ:原著, 白幡 洋三郎/白幡 節子:訳『花の西洋史事典』 (ISBN 978-4896949056八坂書房:刊 2008年

脚注

  1. ^ 瀧井康勝『366日 誕生花の本』日本ヴォーグ社、1990年11月30日、164頁。 
  2. ^ a b 春の空に飛翔する軽やかな蝶のような花姿「スイートピー」。こんなよもやま話ご存知ですか”. tenki.jp. 日本気象協会/ALiNKインターネット (2018年3月30日). 2025年6月9日閲覧。
  3. ^ W.ベイトソン 『scientific papers of william bateson』 1928年
    p.52 他
  4. ^ 中日新聞三重版2006年1月28日記事
  5. ^ Colin Hambridge:著 『The unwin book of sweet peas』 (ISBN 978-1851830954) Silent Books:刊 1996年

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