ショートストロークピストン式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 04:16 UTC 版)
「ガス圧作動方式」の記事における「ショートストロークピストン式」の解説
ストーナー方式のガス・チューブ部分をショートストロークピストン式に置換したHK416の構造断面図 L85の構造 65式歩槍 ボルトキャリアとは独立したピストンのみが短距離を後退し、その後退時に生じた玉突き衝突の慣性のみでボルトグループ(ボルトキャリア、遊底)が後退する方式。その動作から“玉突き式”とも呼ばれる。 ロングストロークピストンに比べてボルトグループの質量は小さいうえ、部品点数も多くなるため作動が不安定となりやすいが、反動による銃身のブレや射手への負担が抑制され、射撃時の安定性が高くなる利点も有する。 M1カービン開発時に、.30カービン弾の腔圧では反動の大きいロングストローク式の採用が難しいためデビッド・ウィリアムズ(英語版)技師により考案された。 自動小銃としては主に西側陣営において使用され、フルサイズのライフル弾である7.62x51mm NATO弾をはじめとした大口径弾を用いた小銃が歩兵の標準となっていた時代に、可能な限り(とくに連射時の)射撃時の反動を軽減する目的で採用されていた。その後、5.56x45mm NATO弾を用いた小銃が歩兵の標準となってからは、前述したようにロングストロークピストンの方が主流となっていったため採用は減った。しかし、2000年代以降に開発されたアサルトライフルでは再び多用され、ほぼ必ずと言っていいほどこの方式が採用されており、現代のアサルトライフルではむしろありふれた方式となっている。 採用例 M1カービン FN FAL Vz 58 M14ライフル M60機関銃 AR-18 64式7.62mm小銃 65式歩槍 ステアーAUG L85 H&K G36 H&K HK416 FN SCAR FN F2000 ベレッタ ARX160 Cz805 ブッシュマスターACR 20式小銃 など
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