シチリア方言の使用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 01:08 UTC 版)
「カヴァレリア・ルスティカーナ」の記事における「シチリア方言の使用」の解説
『カヴァレリア・ルスティカーナ』に関して、小説、オペラとも「シチリア方言を多用してローカル色とリアリティを出している」とする誤解が根強いが、それは正確ではない。ヴェルガの小説でシチリア方言を明らかに用いているのはただ1箇所、戯曲はほぼ完全に標準イタリア語、オペラでは前奏曲直後に歌われるトゥリッドゥの「シチリアーナ」の部分だけが方言を使用している。小説はともかくとして、仮に戯曲やオペラのような舞台作品でシチリア方言を多用した場合、イタリアの他地域(特にミラノのような北部)では観客の内容理解はやや困難になったことだろう。なおオペラでの「シチリアーナ」の詩は両台本作家の作ではなく、チェリニョーラ在住の若い詩人ジャコミーノ・ディ・ゼルビ作の標準語による詩をシチリア方言に直したもの。曲調は典型的なシチリアーナというより、むしろナポリターナ的であると評されることもある。
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