システムスリープ状態
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 07:43 UTC 版)
「Advanced Configuration and Power Interface」の記事における「システムスリープ状態」の解説
「スリープ (コンピュータ)」も参照 システムスリープ状態はS0・S0ix・S1・S2・S3・S4・S5の7状態が定義されており、深いスリープ状態ほど復帰への時間がかかるが、待機時の電力消費は少ない(なお、直接の関係は無いが、アイドル時のプロセッサのスリープ状態Cxやデバイスのスリープ状態Dxというものも別に定義されている)。 S0 通常の運用状態。 S0ix Modern Standby。 S1 スタンバイとよばれるメモリ、デバイス、レジスタコンテクストおよびキャッシュコンテクストをCPUが保持したまま割り込み等を止め、低消費電力状態に移行する状態である。タイマの復帰などを電源管理イベントとして扱い処理する程度で矛盾無く復帰可能である。 S2 デバイスなどのコンテクストが保存されているのはS1と同様であるが、レジスタコンテクストとキャッシュコンテクストが失われているためS3と同様の方式で復帰する必要がある(ほとんど実装されている事例を見ない)。 S3 Suspend to RAMまたはスリープと呼ばれる状態で、メモリは保持されているが、チップセットの情報やレジスタコンテクストが失われる。サスペンドに入る前にOSはレジスタコンテクストをメモリに書き出し、16ビットコードの復帰ベクタをFACSの然るべき場所に書いておく。復帰はリセット状態から復帰し、BIOSがサスペンド状態であったことを検知して初期化を行った後復帰ベクタへ移行する。その後復帰ベクタからプロテクトモードへの復帰などを行って最終的にレジスタを書き戻して運用状態に復帰する。 S4 Suspend to Diskまたはハイバネーションと呼ばれる状態で、メモリ内容も失われる。メモリをディスクに書き出し、電源断状態にするのと同じである。初期は書き出し復帰はBIOSが行う事もあり、その場合の処理はS1やS3等と同等だったが、OSが行う場合は復帰時はブートローダやOSがハイバネーション内容が存在することを検出してメモリ内容を書き戻すことになる。 S5 完全なる電源断である。商用電源あるいは無停電電源装置から電力を全く消費しない状態。
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